山村学園のスーパー1年生・西川歩 前戦から9者連続奪三振 背番19左腕“歩む”「地元から甲子園」の道

[ 2022年7月17日 05:30 ]

第104回全国高校野球選手権埼玉大会・3回戦   山村学園1ー0大宮南 ( 2022年7月16日    大宮公園 )

<山村学園・大宮南>5回から登板した西川(撮影・藤山 由理)
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 奪三振ショーはどこまでも続く。山村学園の1年生左腕・西川歩(あゆむ)は、しなやかな腕の振りから強烈なスピンが利いた直球を投げ込んだ。

 「追い込んでからはスピンのかかったボールを意識しているので、そういうところが三振につながっていると思います」

 5回から3番手で、1メートル71、68キロと細身の背番号19がマウンドに立った。緊張はしていた。それでも、先頭打者から見逃し三振を奪うと、リズムに乗った。6者連続三振。「持ち味は直球で押していくスタイル」と30球を投げて変化球はスライダーの1球だけ。最速137キロの切れのある直球で三振の山を築き、2回完全投球で1―0勝利に導いた。

 1回完全で3者連続三振だった10日の深谷商戦から合わせると、9者連続三振。今夏はいまだ、西川から打球を前に飛ばした打者はいない。「前の試合から9者連続なのは知っていたけど、三振は狙っていない」と謙虚に語るが、圧巻の投球を披露している。

 山村学園は08年の創部から19年夏は準優勝、今春の関東大会は4強入りと着実に力を付けてきた。地元・埼玉県川越市出身の西川は「地元から甲子園に行きたかった」と同校に進学した。初の甲子園を狙う岡野泰崇監督も「凄い投手、勝てる投手に育ってほしい」と大きな期待を寄せる。

 人生を一歩ずつ歩んでほしいという両親の願いから「歩」と名付けられた。3月まで中学生だった左腕。初めての夏は十分すぎる一歩を踏み出している。

 ◇西川 歩(にしかわ・あゆむ)2006年(平18)11月15日生まれ、埼玉県出身の15歳。小2で野球を始め、川越一中では軟式野球部に所属。中3時に県の選抜チーム「西武ライオンズジュニアユース」のメンバーに選出。趣味は音楽鑑賞と野球関連の動画観賞。1メートル71、68キロ。左投げ左打ち。

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