ソフトB・周東 10回サヨナラ再奪首弾 人生初の劇的一発に「頭真っ白」首位攻防連勝

[ 2022年6月19日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3ー1楽天 ( 2022年6月18日    ペイペイD )

<ソ・楽>10回、サヨナラ本塁打を放ったソフトバンク・周東は帽子を飛ばし生還する(撮影・中村 達也)
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 足ではなくバットで魅せた。ソフトバンクは18日、今季初のサヨナラ勝ちで首位に再浮上した。1―1の延長10回に周東佑京内野手(26)が楽天の抑え左腕・松井裕から右翼ポール際へ劇的な2号2ラン。プロ5年目で初のサヨナラ本塁打で接戦にピリオドを打ち、首位攻防戦2連勝の立役者となった。

 劇的な幕切れの主役は周東だった。同点の延長10回1死一塁、右翼ポール際への2号2ランはプロ初のサヨナラ本塁打。快足自慢の男が、バットでチームを10日以来の首位に押し上げた。お立ち台では「人生初」というサヨナラ弾を照れながら振り返った。

 「何とか後ろの打者につないでいこうと思いました。打った瞬間入ると思ったんで、あとは切れないで、ファウルにならないでと思ってました。頭真っ白でした。慣れてないので」

 1―0の9回に抑えのモイネロが同点とされ、嫌な流れとなっていた。10回は途中出場だった周東にとってこの日の初打席で、マウンドには松井裕。「高校時代から雲の上の存在」と話す同学年の抑え左腕に2球で追い込まれた。

 それでも周東は冷静だった。打席に向かう前、長谷川打撃コーチからもらったアドバイスを胸に刻んだ。「焦らず、球とけんかしないように」。カウント2―2から内角高めの149キロ直球を素直にコンタクト。会心の一撃で接戦にけりをつけた。

 20年に盗塁王に輝いたスピードスター。だが、昨年9月に右肩を手術した影響で、今季1軍に合流したのは5月下旬だった。ファームでは課題の打力アップに取り組み、「前ほど振らないようにコンタクトして飛ぶようになった」。打率・378と安定感も増している。今月3日には第1子の男児が誕生し「自分だけじゃない。より頑張ろうと思う」と力になっている。

 前夜は今季初の5本塁打で快勝し、この日は劇的サヨナラ弾で首位攻防戦2連勝。就任後初のサヨナラ勝ちとなった藤本監督は「まさかあそこで周東がホームランを打ってくれるとは。勝つのは何でもうれしい」と声を弾ませた。

 周東は「この勝ちは非常に大きい。明日も勝ち切って首位を守っていきます」と声高らかに叫んだ。(井上 満夫)

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2022年6月19日のニュース