阪神・西純“三度目の正直”で交流戦初勝利 意地の粘投「ちょっと意識してしまっていた」

[ 2022年6月2日 05:30 ]

交流戦   阪神5ー4西武 ( 2022年6月1日    甲子園 )

<神・西>3回、大山の3ランをバンザイで喜ぶ西純(撮影・北條 貴史)
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 若き右腕の意地が詰まった104球だった。阪神・西純は6回途中6安打3失点の粘投で今季3勝目、そして通算3度目の登板で交流戦初勝利を挙げた。

 「(交流戦初勝利は)自分ではあまり意識したくないつもりでしたけど、ちょっと意識してしまっていた。今日は勝たせてもらったと思います」

 初回先頭の若林を3球三振、2死一塁では前日に遠縁の西勇が一発を浴びた4番・山川を131キロスライダーで空振り三振に斬り、「昨日ホームランを打たれたので、何とか今日は打たせない気持ちで、強気で攻めていこうと思っていた」。相手打線2巡目も走者を背負いながら、強気の投球でホームは踏ませない。4回1死満塁の大ピンチではギアを上げ、オグレディを一飛、そして代打・森を空振り三振に仕留め、雄たけびを上げた。

 まだ高卒3年目。蓄積疲労もあるが、「そこはあんまり言いたくないですけど…もう気合です」と言い訳にしない。ボールが高く浮く場面もあったが、要所で耐え、5回まで無失点で投げ切った。

 球数がかさみ、疲れが見え始めた6回に1死一、二塁からオグレディに右前適時打を浴び、なおも1死一、三塁で中継ぎ陣の救援を仰いだ。「ランナーをためて交代となってしまったのはすごく悔しい。反省しています」

 そんな右腕に対し、矢野監督は「疲れも出てきているかな」と理解も示しつつ「やっぱり6回を乗り切れるピッチャーになってもらいたい。もちろんナイスピッチングなんですけど、もっともっとスケールの大きいピッチャーに」と大きな期待を寄せた。白星の勲章が、発展途上の背番号15の成長を後押しする。(阪井 日向)

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2022年6月2日のニュース