広島、交流戦最下位逆戻り…貧打深刻14年ぶり5戦連続1得点以下

[ 2022年6月2日 05:00 ]

交流戦   広島1ー5日本ハム ( 2022年6月1日    マツダ )

<広・日>7回2死一、二塁、堂林は中前に適時打を放つ (撮影・奥 調)
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 広島は1日の日本ハム戦に1―5で敗れ、交流戦で再び単独最下位に転落した。3点を追う7回に途中出場の堂林翔太(30)が32イニングぶりの適時打を放ったものの後が続かず、5試合連続1得点以下は08年以来14年ぶりの緊急事態。2日も1点以下なら、89年の球団ワーストに並ぶ。遠藤淳志投手(23)が5回3失点で4敗目を喫した。

 3点を追う7回が唯一の見せ場だった。2つの敵失で築いた2死一、二塁の好機。途中出場の堂林が2番手・玉井の初球カットボールを振り抜くと、投手の足もとを襲う強烈なゴロで中前に抜けた。この日の初得点にスタンドは沸いた。

 「(5回の)チャンスで代打に送られ、三振という悔しい結果に終わってしまったので何とか1点。そういう気持ちで入った」

 5月28日のソフトバンク戦で、初回にマクブルームが放って以来となる32イニングぶりの適時打。反撃は、しかし、それだけだった。左腕・上原のチェンジアップにタイミングが合わず、6回まで三塁すら踏めない体たらく。声援の後押しがある本拠地なのに空気が重い。

 仕掛けは早かった。得点圏に初めて走者を置いた5回1死一、二塁で代打攻勢。「ずっと点が取れていないので、早めに点を取りに行かないと」(佐々岡監督)。だが、松山が右飛に倒れると、堂林もチェンジアップにバットが空を切った。

 攻撃陣は危機的な事態に直面する。1得点以下は08年以来14年ぶりの5試合連続。2日も1点以下なら89年の球団ワーストに6試合連続で並ぶ。長打で勝負する打線ではないとはいえ、交流戦突入後に本塁打がないのは広島だけだ。

 「いまは我慢の時。初見が苦手なタイプが多く(投手の)情報量を整理していきたい選手が多いのは確か。でも、ある戦力でみんな頑張ってくれている」

 東出野手総合コーチは低調な原因に触れつつ、必死に前を向く。

 「(上位打線で)変えるところはないし、バタバタしたくない。出た試合で堂林も奨成もいいところを見せてくれている。彼らにはチャンス。それを勢いに変えていかないと」

 リーグトップのチーム打率、得点力も12球団でトップだったはずが、大きく失速した交流戦。カード最終戦となる2日、33年ぶりとなる不名誉な球団記録は何としても阻止し、チームの勝利に結びつけたい。(江尾 卓也)

 《唯一のアーチなし》広島は交流戦8試合を終えて唯一、本塁打が出ていない。11得点は12球団最少、46失点は同最多と苦戦が続く。5月27日のソフトバンク戦からは5試合連続で1得点以下。球団では08年以来14年ぶり9度目で、89年9月7~14日の球団ワースト6試合連続が、あと1に迫る。

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