17年秋以来の1部復帰なるか 日大の縁の下の力持ち 太田佳寿主務「日大らしい野球で勝ってほしい」

[ 2021年6月21日 09:20 ]

日大ナインを陰から支える太田マネジャー
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 ジャージー姿で、帽子も被る。練習のサポートをしながら、合間にはグラウンド整備もこなす。日大野球部の太田佳寿主務は「選手が練習するときは一緒にグラウンドに出ています」と汗を拭った。

 マネジャーの仕事は多岐にわたる。メーカー担当者、スカウト、メディアなど、グラウンドを訪れる全ての人の窓口となる。携帯電話には頻繁に連絡が入るから、練習中もポケットに入れている。

 3歳年上の姉が同じ東都大学リーグの拓大でマネジャーをやっていた。「日大でマネジャーをやるとなったときに、どんな仕事をするのかは聞いていましたけど、実際にやってみたら外部の人とこんなに関わるのかと。それが一番驚きました」と回想する。

 高校時代は一塁や捕手を守っていたが、3年春に事故で右肩を痛め、夏はチームをサポートする役目を買って出た。夏の静岡大会は初戦で敗れ、甲子園出場はならなかった。浜松工の杉山正美監督から「東都でマネジャーをやってみるのはどうだ?」と薦められ、日大進学を決めた。

 昨秋の新チーム結成時に、主務になった。迎えた2部春季リーグ戦。5勝1敗4分の成績で、チームは優勝を飾った。「チームが勝ったときが一番うれしい。優勝してみんなと握手しているときに、“やっていて良かったな”と思いました」と喜んだ。日大の片岡昭吾監督は「まだまだですよ」と前置きした上で「お客さんの対応を見ていると、気遣いができているのかなと思いますね」と評価する。

 17年秋以来の1部昇格へ、21日から1部6位の東洋大、7位の立正大との入れ替え戦に臨む。「リーグ戦と同じように、日大らしい野球で勝ってほしい」と太田主務。1部復帰はなるか。(記者コラム・川島 毅洋)

 ◇太田 佳寿(おおた・かず)1999年(平11)10月22日生まれ、静岡県出身の21歳。小1から野球を始め、新居中では軟式野球部に所属。浜松工では2年秋にベンチ入り。甲子園出場なし。ポジションは一塁、捕手。日大では入学時からマネジャーを務める。

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