大谷に並んだ!広島・コルニエル 球界最速165キロ アカデミー出身右腕「次も自然体で166キロを」

[ 2021年6月21日 05:30 ]

セ・リーグ   広島8ー10DeNA ( 2021年6月20日    東京D )

<D・広>広島3番手のコルニエル(撮影・島崎忠彦)
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 その瞬間、東京ドームがざわめいた。バックスクリーンに映し出された数字は「165」。エンゼルス・大谷が日本ハム時代の16年に計測した日本球界最速に肩を並べたのは、ドミニカ共和国出身の広島・コルニエルだった。

 「日本最速が出てうれしい気持ち。今日は感触が良かった」。大谷の1歳下の25歳。身長は同じ1メートル93の大型右腕は笑みを見せた。

 4―8の5回に登板。2死一、二塁、大和への3球目に165キロを計測し、空振り三振に仕留めた。大谷はクライマックス・シリーズでの記録で、レギュラーシーズンでは日本最速。「あまりスピードを意識せず、コントロール良く投げることを大事に投げている」。球速表示を確認することはない。自然体で出した球速だった。
 異色の経歴を持つ。13年にアストロズと契約もメジャー昇格できず、19年にドミニカ共和国のカープアカデミーに所属。同年の秋季練習に練習生として参加し、20年9月に育成契約を結んだ。アカデミーでは「成功するためにたくさん練習することが大事」と学び、素質を開花させた。開幕直前の3月に支配下契約を結んだ時の最速は155キロ。5月には162キロを計測し、再び3キロも更新した。

 中学時に母国に凱旋したペドロ・マルティネスと対面する機会があった。「キャリアの中で苦しい場面がある。その時でも前を向いて頑張ろう」。メジャー通算219勝、サイ・ヤング賞3度を誇る母国の英雄からの金言は忘れない。「次も自然体で166キロを目指して頑張ります」。成長著しい助っ人が大谷を超える日は近い。

 ▼DeNA大和 場内の球速表示を見て165キロが出ていた。驚いた。
 ▼DeNA三浦監督 165キロが出たのは気づいた。速いなあ、と思った。

 ◇ロベルト・コルニエル 1995年6月23日生まれ、ドミニカ共和国出身の25歳。ファウスト・ヒメネス・サンティアゴ高から13年にアストロズと契約。メジャー経験はなく、マイナー通算69試合で2勝5敗2セーブ、防御率4・28。19年にカープアカデミーの練習生として秋季練習に参加し、20年9月29日に育成選手契約。今春は1軍キャンプに参加し、開幕直前の3月23日に支配下選手契約(6年契約)を結ぶ。1メートル93、99キロ。右投げ右打ち。

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