マエケン3勝目 父の日に快投「格好良い姿を見せられるようにと頑張りました」

[ 2021年6月21日 08:09 ]

6回2本の本塁打を許し渋い表情の前田(AP)
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 ツインズの前田健太投手(33)は20日(日本時間21日)、アーリントンでのレンジャーズ戦で今季11度目の先発登板。右内転筋の張りによる負傷者リスト入りから復帰して2戦目。序盤に4点の援護をもらった前田は初回二塁打と四球で二死一二塁のピンチを迎えたが、5番ソラックを0―2から81・9マイル(約131・8キロ)のスライダーで空振り三振。2回以降も「0」を重ね、3回は3番ガルシアを2―2から84・9マイル(約136.79キロ)のチェンジアップで空振り三振、5回は9番トレビノを3球連続スライダーで空振り三振に仕留めた。

 この日はスライダーで5回までに10個の空振りを奪ったが、6回はそのスライダーを攻略された。1死から、3番ガルシアに2―2から83マイル(133・5キロ)外角低めの難しいスライダーを右中間本塁打、4番ギャロにもフルカウントから80・8マイル(約130キロ)の真ん中スライダーを右越え本塁打。2点差に迫られ交代となった。球数は84球だった。5回3分の1を投げ、5安打1四球4奪三振2失点。試合は4対2でツインズが勝ち、前田は今季3勝目をあげた。

 試合後の一問一答は以下の通り。

 ――今日の投球は。
 「前回より感覚、投げているボール、体の状態が良かった。負傷者リストから戻って徐々に良くなってきている」

 ――スライダーが効果的だった。
 「今季曲がりが悪かったり、ベース上から大きく外れるスライダーが多かったが、前回あたりから感覚が良く、空振りやアウトが取れるボールに。本来のスライダーが戻ってきた」

 ――直球も良いようだが。
 「腕の状態も良くて、スピードも戻ってきた。前回はまだ探りながらだったが、今日はしっかり力を入れて投げられた。これから暖かくなるしスピードも戻ってくる」

 ――バクストン中堅手も復帰して活躍。
 「彼がいることはすごく心強い。打線に入ることで得点力が上がるし、守備では投げていて、ヒットかなと思うのを簡単に取ってくれる。彼の存在は大きい」

 ――シアトルにいた時、イチローになにかを教えていたのか。
「イチローさんにスライダーの投げ方を教えてと言われて、イチローさんは打撃投手とかで野手相手に投げるので、スライダーで三振を取りたいんだと」

 ――今日は父の日。
 「デーゲームですし、特になにもない。せっかく父の日に登板できるので、しっかり良いピッチングができるように格好良い姿を見せられるようにと頑張りました」

 ――5月3日以来の3勝目。
 「勝ちがついたのは僕にとって大きいし、気持ち的に楽になる。しっかり良いピッチングを続けて、ここから波に乗れるように」

 ――6回に2本の本塁打を被弾。
 「ガルシアはスライダーをはられていたかもしれない。ただあそこに投げて打たれれば打者が上だったと思う。ギャロは少し甘かったけど、3-2にしてしまった自分が悪い。反省する部分はあるけど、2本塁打の前はしっかり粘って投げられた。その前にしっかり投げられたことをプラスに考えて次に向かいたい」

 ――肩のスタミナは。
 「前回より少し球数も増えて、久しぶりに5回以上投げた。そのあたりで、もしかしたら6回にズレが出ていたのかもしれない。ただ今日6イニング目のマウンドに上がれたのは大きかった」

 ――粘着物不正使用問題で新ルールが施行される。
 「みんなが口を揃えるのは、シーズン中にこうなるのは難しい、事前に準備する期間が欲しいと。それはそうだと思う。シーズン中にルールを変えるのは日本でもメジャーでもないこと。影響が出る選手がいてケガをする選手も出るかも。もしかしたら野球が変わるかもしれない」

 ――スライダーをどう修正したか。
 「スライダーがベースから外れる幅が大きかった。寒いとボールは曲がらない。曲がらないからもっと曲げようというのが自分のフォームと頭の中にあって、それが原因でベース上から大きく外れ、投げた瞬間にボールというのが多くなっていった。そこでフォームとか、自分の投げる感覚を修正しながら戻してきた。原点に戻って取り組んだ」

 ――スライダーを無理に曲げようとしたのが腕の痛みにつながったのか。「もしかしたらあるかも。寒さプラス曲げようとして少し負担が大きくなった可能性はある。右打者の外に投げるときに大きく外れる。三振を取りたい、空振りを取りたいと思ってそれが悪循環になった」

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