阪神・佐藤輝 「4番・三塁」継続 大山の最短16日復帰は見送り

[ 2021年5月13日 05:30 ]

<神・中(8) 雨天中止>リラックスした表情を見せる佐藤輝(撮影・北條 貴史)
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)の“4番体験”が延長されることになった。中日戦が天候不良で中止になった12日、矢野燿大監督(52)が背中の張りで一時離脱中の大山悠輔内野手(26)について遅くても来週中に2軍で実戦調整する見通しを明かした。最短16日の復帰は事実上見送りで、もうしばらく佐藤輝の「4番・三塁」が続きそうだ。

 雨天中止は4度目。矢野監督は「流れ的にはうちの方がいい流れであったからね。もちろん、やりたかったというのはあるけど。まあ青柳には勝たれへんわな」と安定!?の雨男ぶりに苦笑いだった。水入りで小休止になった中、背中の張りで一時離脱している大山の現状を明かした。

 「こっちは急がせるつもりはないんだけど。体と相談しながら、もしかして、今週どこかで打席に立つこともなくはないかな…という状況。来週くらいには確実にどこかで打席立てるように…、今の段階では思っています」

 背中の張りで6日に登録を外れて翌日7日から2軍に合流。既に打撃練習を再開できるまで段階は進んだ。矢野監督ら首脳陣が思い描く青写真は2軍での実戦調整を経た復帰で、「やっぱり背中とかなんでね。何かあって、(1軍に)上がって、また抹消では、チームも悠輔も困るんで。段階を踏まないと無理でしょ」と強調した。当初期待していた最短16日の戦列復帰は事実上、見送りになった。

 必然的に7日のDeNA戦から続く佐藤輝の「4番・三塁」も延長されることになりそうだ。4番に座った5試合で打率・333(18打数6安打)、2本塁打、8打点。堂々の姿に矢野監督は「今のメンバー見ていく中で、テル4番でいいんじゃないかなってものをしっかり見せてくれている」とうなずいた。

 初めて4番に起用した2日の広島戦では「体験入部」と表現していた。一定の結果が出ても、見守る姿勢は変わっていない。

 「まだ4番だとは思っていないよ、全然。4番目に入っているというところで、まだまだ。そりゃあ、1年目で真の4番になるにはまだ期間も短いし、経験も浅いし、まだまだ乗り越えていかないといけないものがある」

 大山が週明けに実戦解禁なら、1軍復帰は21日からの広島3連戦あたりが現実的か。より万全を期すなら、25日からの交流戦開幕に合わせる手もある。いずれにせよ、大山が戻るまでは4番・佐藤輝が続く。貴重な経験の日々は大器の無限の可能性を伸ばし、猛虎の未来にもつながっていく。(阪井 日向)

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2021年5月13日のニュース