球児引退セレモニー 「LINDBERG」渡瀬マキ 球児少年の“魂”の作文朗読で甲子園が感動

[ 2020年11月10日 21:25 ]

セ・リーグ   阪神0-4巨人 ( 2020年11月10日    甲子園 )

<神・巨24>渡瀬マキさん(左)から花束を受け取る藤川(撮影・椎名 航)
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 阪神・藤川球児投手(40)が入場曲で使用する「every little thing every precious thing」を歌う「LINDBERG」のボーカル渡瀬マキ(51)が10日、甲子園球場で行われた藤川引退セレモニーで、藤川が中学時代に書いた作文を朗読した。

 『僕の野球への思い』と題された作文は、高知・城北中学3年生だった藤川が、当時の思いを書いたもの。

 野球を始めたきっかけが、両親にあるものだとしながら、プロ野球選手になるという夢を公言できなかった思春期…。しかし、様々な人に支えられ、将来は「プロ野球選手になって、世界中の人々の心に夢という名のメダルを贈り続けたい」と願うまでに至った決意の作文で、渡瀬の朗読に、甲子園の虎党も、一塁ベンチでは阪神の選手も聞き入った。

 渡瀬は、最後の勇姿に「鳥肌がすごい立ちました。甲子園に入る前から特別な場所だなと。野球が神様がいると、近づくだけですごく感じるものがありました。圧倒されました」と感激。マウンドで待つ藤川には花束とともにリンドバーグ30周年記念のリストバンドを渡し、「私も諦めずに頑張ります」と伝えると藤川から「応援しています」と激励を受けていた。

 渡瀬は18年に機能性発声障害であることを公表している。藤川が引退表明した際には「どんな環境におかれても腐らずひたむきに闘う姿は私を含めたくさんの人たちに勇気を与えた。私も藤川投手のように“歌うこと”を諦めることなく、発声障害を絶対に乗り越えて人々に勇気を与えられる人間になりたい」と、持病克服を誓っていた。

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