巨人・坂本 史上2人目の3000安打へ “歓喜”届けた故郷から再スタート!

[ 2020年11月10日 05:30 ]

通算2000安打を達成した坂本(撮影・木村 揚輔)
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 金字塔に、背番号6の地元も沸いた。巨人・坂本勇人内野手(31)が8日のヤクルト戦で2000安打を達成し、一夜明けた9日も出身地の兵庫県伊丹市は興奮冷めやらぬ様子だった。坂本は史上53人目、右打者史上最年少の31歳10カ月での到達に加え、球団では56年の川上哲治以来64年ぶり2人目となる2000安打達成試合での猛打賞。NPB史上2人目の3000安打へ、10日の阪神戦(甲子園)から再スタートを切る。

 坂本が小学生時代から通う兵庫県尼崎市の理髪店「理容マロ」も沸いた。「第二のオカン」と慕われる経営者の芹川敏恵さん(68)は、夫の寛行さん(69)や常連客と達成の瞬間をテレビ観戦。「みんなでギャーギャーいうてた。(客は)阪神ファンやけど、みんなでわーって」と笑った。

 喜びのあまり、試合中に何度もLINEを送った敏恵さん。「2000安打おめでとう」。1日遅れで返信が届き「内容は秘密だけど、うれしい内容です」と喜んだ。名球会のブレザーを羽織った姿を見て感極まり「涙が止まらんかった。一番感動した」。その勇姿を目に焼き付けた。

 小学生時代に所属した「昆陽里タイガース」では、残り60本を切った際に選手が応援ボードを掲げ、達成を後押しした。坂本の在籍当時の監督だった山崎三孝氏(75)も「本当におめでとうという気持ち。また3000安打に向かっていくのだと思う」と期待した。

 その瞬間は、前日ヤクルト戦の初回に訪れた。外角スライダーに左手一本で食らいつき、左翼線二塁打で到達した。「朝起きてから食欲もなくて、久々に震えるくらい緊張していた。1打席目に決められてホッとした」。巨人の生え抜きでは初めて東京ドームで2000安打を達成し「あの雰囲気は一生忘れない」とかみしめた。さらに、3回にバックスクリーンへ19号2ランを放つなど、3安打で快挙に花を添えた。

 坂本はこの日、敵地での阪神戦に備え、兵庫県内の宿舎に入った。引退試合に臨む藤川と対戦の可能性もある、今年最後の伝統の一戦。次の目標は3000安打だが「まだまだ実感の湧かない数字。2500本をまずは次の目標にしたい」。故郷から新たな一歩を踏み出す。(田中 健人)

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