ヤクルト・高津監督、最終戦セレモニーで異例のサプライズ指名「奥川!」 スタンドどよめきから大拍手

[ 2020年11月10日 22:06 ]

セ・リーグ   ヤクルト3―7広島 ( 2020年11月10日    神宮 )

<ヤ・広>試合後のシーズン最終戦セレモニーで高津監督にあいさつを促され一言コメントする奥川(中央)(撮影・会津 智海)
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 ヤクルトは今季最終戦となった広島戦(神宮)で19安打を浴びて3―7で敗れ、最終成績41勝69敗10分けの最下位、借金28で高津臣吾監督(51)就任1年目のシーズンを終えた。

 試合後に行われたシーズン最終戦セレモニーでマイクの前に立った高津監督は「本日をもちまして2020年のレギュラーシーズンを終了しました。大変なシーズンでしたが、選手は一生懸命頑張ってくれました。そして、毎日温かいご声援をいただいたファンの皆さん、本当にありがとうございました。一つでも多くの勝ちを皆さんにお届けしたかったんですけれども、なかなかそれができず、監督として責任を感じております」とあいさつした後で「ただ、来年に向かって非常に若手で有望な選手がきょう先発しました。奥川!」とこの日プロ初登板初先発し、3回持たずに9安打5失点KOで敗戦投手となったドラフト1位ルーキー右腕・奥川恭伸投手(19=星稜)を整列していた選手たちの中からサプライズ指名。ホロ苦デビューとなった黄金ルーキーを急きょマイクの前に立たせた。

 突然、そして異例の指名にスタンドから大きなどよめきが走る中、指揮官の命を受けた奥川はまず「1年目の奥川です」とあいさつ。大きな拍手を浴びながら「きょうの試合の反省をしっかりと生かして、来年以降は…あの…しっかり活躍できるように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」と宣言した。

 ルーキーの言葉を受け、再びマイクの前に戻った高津監督は「来年以降、期待してやってください。そして、大きな声援をあげてやってください」と奥川への応援をファンに要請。「そして、広島カープファンの皆さん。(広島は)あした一日、最終戦ありますけども、今年も神宮を赤く染めていただき、本当にありがとうございました。来年は5位、6位争いじゃなく、ぜひ優勝争いをしたいと思っています。またよろしくお願いします」と広島ファンにも熱く呼びかけた。

 そして「最後に。本当に一年間、球場に足を運んでいただき、そしてまたテレビの前で、家で、全国のファンがたくさん応援をしていただけたことが我々の励みになりました。またこれからも一生懸命頑張ります。また来年も温かいご声援をよろしくお願いします。一年間本当にありがとうございました!」と目をうるませながらスピーチを終了。スタンドから大きな拍手を浴びていた。

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