「神宮日曜劇場」巨人・吉川“尚輝”3戦連発!ヤクルトに前夜のサヨナラ負け“倍返し”だ貯金10

[ 2020年7月27日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人9-4ヤクルト ( 2020年7月26日    神宮 )

<ヤ・巨>初回2死二塁、左へ2ランを放つ巨人・吉川尚(撮影・木村 揚輔)
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 巨人の吉川尚輝内野手(25)が26日、ヤクルト戦の初回に左越え6号2ランを放った。プロ初となる3戦連発で一挙5点の先制劇を演出し、今季最多タイの貯金10とする勝利に貢献した。二塁のレギュラー一歩手前で毎年故障に泣いた25歳。4年目の今季は早くも自己最多を更新する6本目を放ち、パワーアップを遂げた。「巨人の尚輝」が「倍返し」のアピールを続け、レギュラー定着を目指す。

 吉川尚の左手には12針縫った手術痕が残っている。固定ボルトを入れる大手術を2年前に受けた左手に、力を込めて押し込んだ。

 「3点入ってましたし、どんどんいこうと。強く打つことを考えた。とにかく必死でいった結果です」。打球が逆方向に伸びる。

 大卒4年目ながら故障に苦しんだプロ人生。昨年も開幕からレギュラーを期待されたが腰痛のため11試合で4月に離脱し、1軍には戻れなかった。椅子に座って左手一本で置き台に置いた球を打つリハビリは5月から。室内練習場で逆方向のネットに黙々と打ち込んだのが再始動だった。

 左手の押し込み。当時思い描いた打球が左中間に飛ぶ。3点先制した直後の初回2死二塁。高梨から6号2ランを放ち「振れていることが結果につながった。積極的にいけた最高の結果」と言った。自身初の3戦連発だが、凄みはそれだけではない。6発中3本目の左方向。原監督は「逆方向にね。特徴という点で安打の延長が本塁打というのは非常にいい」と成長を評価した。

 名前は尚輝。この日2回目の放送を迎えたTBS日曜劇場「半沢直樹」と同じ読みだ。前夜のサヨナラ負けを倍返しするかのように、指揮官も「先制パンチ」と言った初回からの5点劇場。雨がやんだ試合前、神宮球場の右翼後方には奇麗な虹が架かった。吉川尚の「アーチ」からの計4発。チームは3試合で、自身の3本を含む計11本塁打を数えた。

 半沢直樹では銀行員が、プロ野球ではドラフト1位がエリートの代名詞。共にいばらの道を乗り越える物語がある。吉川尚なら「左手」だ。18年8月1日のDeNA戦で一塁ヘッドスライディングした際に骨折。夏場、1カ月以上のギプス生活で風呂にもつけられなかった。練習は下半身強化のみで、流れ込んでくる汗でアカがたまり肌は紫に変色。外すと人造人間のような縫い目が痛々しかった。

 人さし指と中指をテープで固定した生活は10月まで続いた。リハビリはスポンジボールを打つことから始め、フリー打撃を再開したのは同13日。「僕の打撃フォームってどんなんでしたっけ?」と聞き、その時は違和感を覚えた左手が今、逆方向弾を生んでいる。

 故障と決別する打球が左翼席で弾む。「必死にやるだけだと僕は思っている。一日一日を必死にやっていきたい」。今季こそ二塁に定着してやり返す。(神田 佑)

 《神宮3連戦で計11本塁打》○…巨人は初回・吉川尚の3試合連続アーチを皮切りに4本塁打の一発攻勢。ヤクルト3連戦の本塁打は3→4→4本の計11本。巨人が同一カード3連戦で11本塁打以上は05年6月10~12日西武戦で3→3→5本の計11本をマークして以来15年ぶり。ヤクルト戦では84年7月3~5日に3→8→3本の計14本を放って以来36年ぶりになる。ちなみにこの3連戦ではクロマティの4本を筆頭に、スミス、原各3本、吉村2本、中畑、篠塚各1本と6選手で記録した。

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