BC埼玉・田沢、入団会見「出来る限りのプレーを」 NPB入りは「難しい」

[ 2020年7月13日 11:21 ]

BC埼玉入団会見でユニホーム姿で笑顔を見せる田沢(撮影・河野 光希)
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 ルートインBCリーグの埼玉武蔵ヒートベアーズは13日、熊谷市内でメジャー通算388試合登板を誇る田沢純一投手(34)の入団会見を行った。今年3月にレッズを自由契約となった田沢は米球界でのプレーを模索していたが、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、一時断念。現行ルールではNPB球団と契約できないため、日本の独立リーグを新天地に選んだ。

 テレビカメラ4台、約30人の報道陣が居並ぶ入団会見。田沢が新天地で第一声を発した。

 「新たに独立リーグ、埼玉武蔵ヒートベアーズでプレーすることを決めました田沢です。(角晃多)監督からずっと声をかけていただいて、好意を持っていたチーム。ボクが出来る限りのプレーをして、日本のファンの皆様に応援してもらえるように頑張りたい」。

 将来的なメジャー復帰には「今はそこは考えていません。まずはこのチームで貢献できることを考えるのが大事」と発言。国内プロ野球(NPB)入りについては「いろいろなものもあり、難しいのかなと…。そこは今シーズンが終わってからでいいのかな。その後、いろいろなことが変われば、話も変わってくるのかなと思います」とだけ話した。

 同球団の今井英雄代表取締役は6月初旬にオファーを出し、本人サイドから快い感触を得た上、この日正式に選手契約を締結したと明かした。「日本の球場でプレーする姿をファンに見て頂きたかった。それにウチのチームはプロを目指しているので、田沢選手の後ろ姿をみてもらいたかった」と契約に至る経緯などを語った。

 田沢はJX―ENEOS(現ENEOS)に在籍した08年、ドラフト1位が確実視される中で、メジャー挑戦を表明し、12月にレッドソックスと電撃契約を結んだ。これを契機にできたルールにより、田沢は帰国後、2年間はNPB球団と契約できないが、日本の独立リーグなら支障はない。

 <田沢ルール>ドラフト指名を拒否して海外のプロ球団と契約した選手は退団後、一定期間、NPB球団と契約することはできない。プレーするにはドラフト指名される必要があるが、高卒選手は3年間、大学・社会人出身は2年間、指名を凍結される。08年12月に田沢がレッドソックスと契約したことを受け、12球団の申し合わせ事項として承認された。ドラフト漏れした後に海外に移籍した選手は対象外となる。

 ◆田沢 純一(たざわ・じゅんいち)1986年(昭61)6月6日生まれ、神奈川県出身の34歳。横浜商大高から新日本石油ENEOS(現ENEOS)を経て、08年にレッドソックスと契約。17年からはマーリンズ、エンゼルスなどでプレー。昨年8月にレッズとマイナー契約を結んだが、今年3月に自由契約となった。日本人投手3位となるメジャー通算388試合に登板し、21勝26敗4セーブ89ホールド、防御率4・12。右投げ右打ち。

 ▽ルートインBCリーグ 07年に北信越BC(ベースボール・チャレンジ)リーグとして4球団でスタートし、14年目の今季は12球団で実施。新たに神奈川が加わった。今季はコロナ禍により年間60試合制。13年連続でNPBに選手を出しており、昨秋は埼玉から松岡がドラフト3位で西武入りした。15年に加盟した埼玉は元ロッテの角晃多氏が監督、元楽天の片山、宮川が兼任コーチとして在籍。またロッテなどで活躍した成瀬は今季から栃木に兼任コーチとして所属している。

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