中日 A・マルティネスで3連敗阻止!84年ぶり助っ人先発マスクで好リード&猛打賞「スゴくうれしい」

[ 2020年7月6日 05:30 ]

セ・リーグ   中日6―4巨人 ( 2020年7月5日    東京D )

<巨・中>2回1死、パーラの打球をさばくA.マルティネス。右は梅津(撮影・森沢裕)
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 竜の秘密兵器が3連敗の危機を救った。中日のA・マルティネスが来日初のスタメンマスクをかぶり、初安打を含む3安打猛打賞。捕手としても先発・梅津を好リードし、連敗脱出に貢献した。 試合結果

 「3連敗をして名古屋に帰るわけにいかない。最後絶対に勝って皆で名古屋に帰ろう。ゲンキ、ダシテ、イコウ」

 試合前の円陣から声出し役を務め、通訳を介しつつ、日本語も交えて仲間を鼓舞した。2回2死ではサンチェスの152キロを左前へ。来日初安打で好機をつくり、溝脇の三塁打で決勝&先制の本塁を踏み、「(初安打の)記念のボールはかばんに入れたよ。キューバの父が喜ぶ」と目尻を下げた。

 マスクをかぶっても初回1死一、二塁で岡本に対する梅津の初球フォークボールがベース手前でワンバウンドしたところを素早く捕球。後逸の心配をなくし、自信を持って変化球を投げ込める安心を与えた。2回1死ではパーラのボテボテのゴロを好フィールディングで一塁へ転送する身のこなしも披露。2軍で必死に覚えた日本語を駆使し、言葉の壁を越えてリードした。

 外国人捕手の先発マスクは球団ではプロ野球初年度の36年以来、84年ぶり。「こういった歴史的なことに自分が関われてスゴくうれしい」。愛称はスペイン語で「田舎者」を意味する「ワチョ」。ファームで育った秘密兵器がついに覚醒の時を迎えた。(徳原 麗奈)

 ○…A・マルティネスが来日初の先発マスク。外国人捕手では91年ディアズ(ロ)が6月12日のオリックス戦で先発して以来29年ぶり。チームの勝利は同じくディアズの90年8月16日、日本ハム戦以来になる。なおチームでは外国人枠制定の52年以前、1リーグ時代の36年、前身球団の名古屋に米国出身のハリスが在籍。捕手として38試合に出場しており、先発出場は84年ぶり。

 ◆アリエル・マルティネス 1996年5月28日生まれ、キューバ出身の24歳。キューバ国内リーグのマタンサスから18年3月に育成契約で中日入り。今季7月1日に支配下選手となり、同3日に1軍昇格し、代打で初出場。1メートル90、95キロ。右投げ右打ち。

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