ヤクルト寺島、球速より質で勝負 「殻」破りたい…行動の末に現れたプロ4年目の変化 

[ 2020年7月6日 09:00 ]

ヤクルト・寺島
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 やはり背番号18には1軍の舞台が似合う。6月21日のヤクルト―中日戦(神宮)を観て、そう感じた。9回。ヤクルトの3番手投手として、寺島がマウンドに上がった。

 4番・ビシエドから始まる打順を1安打無失点。3点リードされた場面で上がり、試合はそのまま敗れたために笑顔はなかった。それでも4年目で初の開幕1軍入りを果たし、3戦目で早くも今シーズン初の1軍登板。いい緊張感に包まれているように映った。

 この日の最速は147キロ。ここに変化が現れていた。過去3年間で1軍登板は計5試合。高卒からの入団で1軍での活躍はこれからでも十分だが、2軍でも思うような結果が出なかった。当時は「いろいろと考えていかないとはいけないと思っています」と苦悩。2軍を指揮していた高津現1軍監督の指導もあり、思考を変えた。球速ではなく、投げる球の質で勝負するタイプへ変化していった。

 16年に履正社からドラフト1位で入団。力感のない投球フォームから、150キロを超す伸びのある直球が魅力だった。「即戦力」とまで高評価する球団が多かった。作新学院の今井(西武)、花咲徳栄の高橋昂(広島)、横浜の藤平(楽天)、とともに「高校ビッグ4」と評された逸材。77年の酒井圭一以来となる高卒ドラフト1位でのエースナンバーが与えられたことからも期待は大きかった。

 昨オフには同じ左腕のDeNA・今永の自主トレに同行。U―15、U―18の日本代表でもエースを担った寺島が、思考を変え、今度は自身の「殻」を破ろうと必死に行動を起こした。今季から就任した高津監督は、そんな寺島を開幕1軍のメンバーの中に入れた。

 入団時に語った理想の投手像は「負けない投手。どんな形でも良いからなぜか負けない」。まだ、いまの働き場は敗戦処理だ。ここから実績を積み重ねて信頼を勝ち取ることができるか。背番号18には1軍本拠地で輝きを放ってもらいたい。(記者コラム・川手 達矢)

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