阪神・糸原、バットでアピール!2打席連続適時打で開幕遊撃前進

[ 2018年3月14日 05:42 ]

オープン戦   阪神5―10ヤクルト ( 2018年3月13日    甲子園 )

7回、1死満塁、糸原が中前適時打を放つ
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 阪神は13日、ヤクルトとのオープン戦(甲子園)に5―10で敗れた。遊撃争いを続ける2年目の糸原健斗内野手(25)が途中出場ながら、いずれも満塁機で2打席連続適時打の3打点と猛アピールに成功。遊撃のスタメンだった西岡剛内野手(33)も2安打と奮闘するなか、持ち味の打力で開幕遊撃の座にまた一歩前進した。

 混沌とする遊撃の定位置争いの中、糸原がまたまた打った。先発出場していたライバルの西岡が6回までに2安打をマーク。首脳陣へのアピールに成功したが、負けてはいない。持ち前の打力で、途中出場から一気に巻き返した。

 「チャンスだったので、そこで打てたのが一番。コースに逆らわずに打てたのは良かったです」

 出番は1―10の6回無死満塁の場面だった。5番・糸井の代打で登場。梅野がカウント1―1から投じた3球目、外角150キロに振り負けなかった。左翼線を破る2点適時二塁打。登板から4者連続出塁を許しアウトが欲しい梅野の心理状況を見透かしたかのように、ストライクを取りに来た直球をきっちり一振りで仕留めた。

 アピールはさらに続いた。7回1死満塁の第2打席。3番手・近藤が投じた内角へのスライダー系を、またも逆方向へはじき返した。技ありの左前適時打。両コーナーに直球、変化球を配されても、苦にしない対応力の高さが光った。2打席連続の適時打で、オープン戦の得点圏打率は・333に上昇。沖縄での実戦も含めると、18打数7安打の打率・389、8打点という勝負強さだ。

 2月の宜野座キャンプ時には西岡、北條、植田との「四つ巴」と目されていた。大和の抜けた穴を誰が埋めるのか――。注目を集める中、好不調なく結果を残し続けているのが糸原だ。現に、キャンプ終盤には金本監督も「打つ方では糸原が一歩リードしています。いや、一歩半、リードしていますよね」と認めていた。

 オープン戦に入っても安定感を継続しており、ここまで26打数9安打の打率・346、4打点をマークする。安打数は堂々のチームトップ。試合後の指揮官も「小サリオか。本人も、その気になっているんじゃないの(笑い)」と上機嫌だ。

 1年目の昨季にも、遊撃の定位置を掴みかけた。だが、7月21日の広島戦で飛球を負って負傷。「右膝の内側側副靱帯(じんたい)」を患い、約3カ月間チームから離脱した。オープン戦残り9試合。開幕遊撃の座は誰にも渡さない。「今年こそ」の思いで突っ走る。 (巻木 周平)

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2018年3月14日のニュース