Honda熊本、初4強!鉄腕・荒西が12K 2戦連続完投

[ 2018年3月14日 05:30 ]

第73回JABAスポニチ大会第3日   Honda熊本3―1日本製紙石巻 ( 2018年3月13日    神宮 )

力投する先発のHonda熊本・荒西
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 予選リーグ8試合が行われ、4強が出そろった。Honda熊本は入社8年目のエース・荒西祐大投手(25)が、153球完投の熱投で日本製紙石巻を3―1で破り、初の決勝トーナメント進出を決めた。すでに4強入りを決めているHonda、三菱重工名古屋に加え、東芝も駒を進めた。きょう14日は神宮で準決勝、決勝の3試合が行われる。

 153球目に投じた144キロで最後の打者を左邪飛に仕留めると荒西はホッとした表情を浮かべた。初戦から中1日ながら2試合連続完投。3連勝でチーム初の決勝トーナメント進出に導いた。

 「中1日だったけれど球は走っていた。マウンドに立たせてもらっている以上は最少失点に抑えようと思った」

 玉名工卒の8年目。16日からの侍ジャパン社会人代表候補合宿にも招集されている。昨年の都市対抗九州2次予選4試合で3完投をマークした鉄腕だが、さらなる進化を目指している。社会人選抜として昨冬の台湾ウインターリーグに参加。「もっと落ちる球が欲しい」とDeNA・山崎を参考にして習得したツーシームを磨き、投球の幅を広げた。

 豊富な経験からメリハリのある投球ができるのも大きい。「走者が二塁に行ったらギアを上げると決めている」。11日の日立製作所戦は9回1失点で113球を投じた。この日は昨夏の都市対抗で完封した相手打線に初回に1点を取られるなど、10安打されても12三振を奪って返り討ちにした。

 熊本で生まれ、育った。16年の熊本地震では実家などに被害はなかったものの、遠征先の茨城県から2日がかりで帰郷。ボランティア活動にも携わった。「野球ができる環境や会社にはいつも感謝している」。きょう14日は初優勝を目指して決勝トーナメントに臨む。岡野武志監督は「連戦になるが、明日も荒西が軸。優勝したい」と宣言。もちろん、荒西の言葉も「頑張ります」と頼もしかった。 (松井 いつき)

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2018年3月14日のニュース