黒田、今季最終戦先発 7年連続2桁かかるも「特に考えていない」

[ 2016年10月1日 06:17 ]

キャッチボールをする広島・黒田

 広島・黒田博樹投手(41)がレギュラーシーズン最終戦となる1日のヤクルト戦(マツダ)に先発する。30日はマツダスタジアムでの投手練習に参加。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(12日開幕)を前に最後の対外試合登板になることが予想されるが、目の前の一戦に全力投球する構えを示した。

 思わぬ形で巡ってきたレギュラーシーズン最終戦。先発した9月25日ヤクルト戦が1回表途中で雨天ノーゲームとなり代替試合が1日に入った。CSファイナルステージを見据えた登板にするかと思いきや、大黒柱は目の前の試合に、勝利に、改めて集中する。

 「まだ最終戦がある。しっかり準備したい。(明日の登板を)終えてから、またCSについて考えたい。(最終戦登板に意識する部分があるかと問われ)別にいつもと変わらない。そのあとも当然ありますし」

 大リーグ時代にもポストシーズンを経験してきた。短期決戦へ向けたアドバイスを若手に送ることも期待されているが、それもまだ実践していない。「シーズンが終わっていないので、それからだと思う」。全てはレギュラーシーズンを終えてから。今季24度目の先発登板に集中している。大リーグ時代から7年連続2桁勝利がかかるが、自身の記録にも強い興味は示さなかった。

 「たくさんのファンの人に球場へ足を運んでもらうので(チームとして)勝たなきゃいけない。個人の部分は現時点では特に考えていない。勝ってどう思うかはわからないですけど」

 個人よりもチームの勝利が最優先。7月23日の阪神戦で達成した日米通算200勝の時も貫いていた姿勢を、崩すことは決してない。

 パ・リーグも日本ハムがリーグ優勝を決めた。CSの後には日本シリーズが続くが「まだ先の長い話。目の前の試合に向けて準備するだけ」。レギュラーシーズン、CS、日本シリーズ…。目の前の関門を一つ一つ突破していくことでしか道が開けないことを最も理解しているとも言える。

 思えば、優勝決定試合となった9月10日巨人戦も先発し9勝目を飾った。今度はシーズン最終戦。節目の試合で、背番号15に再び勝利の女神がほほ笑むことを期待したい。(柳澤 元紀)

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