高木京 口裏合わせも妻、両親に相談し自白「軽い気持ちでやってしまった」

[ 2016年3月9日 05:49 ]

野球賭博に関与していた巨人の高木京。昨季は1軍で33試合に登板した

 巨人・高木京は球団の調査に「去年の10月以降、どうしようかとびくびくしていた」と話したという。そして約5カ月の間、事実を打ち明けられなかった。昨年に福田元投手の野球賭博が発覚した当初に笠原元投手、松本竜元投手が虚偽の報告をしていた点と重なる。

 巨人によると、高木京は笠原元投手の誘いで14年の4月から5月にかけて3、4回に分け、1試合10万~15万円ずつプロ野球8、9試合に賭けた。笠原元投手の知人で、飲食店経営のB氏が関係していた。

 昨年10月5日に巨人が野球賭博関与者として福田元投手の名前を最初に公表。その数日後、突然、自宅を訪れた飲食店経営のB氏から「食事を賭けていたという話でまとめる。高木君のところには調査が来ることはほぼない」と告げられた。以降もB氏から週1回ほど連絡が来て、3人への取り調べの状況を聞かされたり「万一、(高木京の)名前が出てきたら、(笠原に)名前を貸したことにしておけばいい」と伝えられていた。

 秋季キャンプ前にはB氏に「ミーティング」を持ちかけられ、B氏はビデオ電話で笠原元投手に連絡。「笠原に名前を貸したということで通す」「笠原が金額の上限を超えてもやりたかったので、高木の名前を借りたことにする」など口裏を合わせた。今年の春季キャンプは、オフ期間に出た左肩痛のため2軍スタート。そのキャンプ中、B氏の助言でスマートフォンを買い替えた。

 一方でNPBや球団による野球賭博の再発防止に向けた研修会に参加し、野球賭博常習者とこれ以上付き合うのはよくないと考え、2月9日に笠原元投手に電話。「Bさんにもう連絡しないように言ってほしい」と伝えた。だが、3月以降の球団からの調査には当初、B氏の言う通り「名義貸し」を口実に関与を否定した。

 態度を変えたのは7日だった。その日の調査でもウソをつき続けたが、調査後に妻や両親と相談。両親に「正直に話をした方がいい」と言われ、親しい知人にも勧められて真実を話すことを決意した。球団には「軽い気持ちでやってしまった。チームメート、ファンの皆さんに誠に申し訳ない」と反省の弁を伝えた。8日夕方には母校の石川・星稜の林和成監督に電話で「星稜の名を汚してしまった。申し訳ありません」と伝えた。

 高木京は入団1年目から1軍で活躍。プロ野球史上最長となる、プロ入り以来139試合連続黒星なしという記録を現在も継続中だった。

 ≪賭け対象4、5月に1軍18試合登板≫高木京は、賭けをしたとしている2014年シーズンは26試合で0勝0敗4ホールド。4、5月は1軍で18試合に登板していた。また、笠原元投手も同年4、5月は1軍で14試合に登板していた。

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