平沢大河&佐藤世那 仙台育英コンビの絆の強さ感じさせた2時間

[ 2015年10月24日 09:00 ]

プロでの健闘を誓い合うロッテ1巡目指名の平沢(左)とオリックス6巡目指名の佐藤世

 絆の強さを感じさせる2時間だった。22日に行われたドラフト会議。今年、指名された全116選手の中で真っ先に名前を呼ばれたのが仙台育英・平沢大河内野手(17)だった。

 午後5時15分。事前に1位指名を公表していた楽天から「平沢大河」の名前が読み上げられた。そして、ウェーバー順にDeNA、オリックス、中日…と1位指名した選手の名前が読み上げられる。

 午後5時18分。楽天に続き、ロッテも平沢を1位指名した。わずか3分の間に2球団から指名を受けた。

 そして、午後5時21分。抽選の結果、ロッテの伊東監督が当たりくじを引き当て、交渉権を獲得した。平沢のプロへの扉は、6分足らずで開いた。

 会見場に仙台育英の佐々木順一朗監督が姿を見せ、平沢とともに記者会見が始まった。終わるとすぐに野球部員による胴上げ。あちらこちらから、歓声が沸き上がり、祝福の声が飛ぶ。

 一方、その隣の会場で静かにテレビ画面を見つめていたのが、佐藤世那投手(18)。今夏の甲子園で同校を準優勝に導いたエースである。

 しかし、なかなか名前が読み上げられない。3位、4位、5位…。各球団から次々と他の選手の名前が挙がる。指名されるのだろうか―。不安を押し殺しながら、佐藤はテレビ画面を見続けた。

 午後7時20分。ついにオリックスの6位で指名を受けた。その瞬間、どこからともなく「オォー!」の雄叫び。野球部員たちの声だった。仲間の歓声に佐藤の目は潤んだ。そこからは祝福の嵐。84キロの体が何度も宙を舞った。

 平沢の指名から遅れること2時間。そして、部員たちにとっては“2度目”である。それでも平沢と同じくらい喜び、祝い、褒め称えた。ともに汗を流した仲間の晴れ舞台。順位も待ち時間も関係なかった。

 平沢と佐藤は会見を終えると、がっちりと握手を交わし、カメラに収まった。佐藤が「平沢と同じパ・リーグでうれしい。同じプロの舞台で勝負したい」とライバル宣言をすれば、平沢も「世那のフォークは打てない。ストレートを狙います」と語った。1軍の舞台での対戦が、プロ入りを祝ってくれたナインへの最大の恩返しとなる。(徳原 麗奈)

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