「鎌倉殿の13人」鎌倉時代にまさかの戦術「戸板ファランクス」お調子者・朝時→酔いどれ泰時にネット胸熱

[ 2022年10月31日 10:00 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第41話。北条泰時の軍勢は塀や戸板による“動く防壁”で和田義盛の軍勢に対抗(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は30日、第41話が放送された。

 <※以下、ネタバレ有>

 稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。鎌倉を舞台に、御家人たちが激しいパワーゲームを繰り広げた。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑んだ。

 第41話は「義盛、お前に罪はない」。鎌倉を守るために大江広元(栗原英雄)とも共謀し、反北条の旗頭となった和田義盛(横田栄司)の転落を目論む北条義時(小栗)。戦を回避するべく3代鎌倉殿・源実朝(柿澤勇人)と政子(小池栄子)が奔走する中、三浦義村(山本耕史)八田知家(市原隼人)ら有力御家人は義盛の陣営に集い、情勢を見定めていた。そんな中、父・義盛の安否を心配する三男・朝比奈義秀(栄信)らが打倒北条を目指して決起…という展開。

 鎌倉御所の南門は三浦、北門は北条時房(瀬戸康史)、西門は北条泰時(坂口健太郎)が守ることになった。義時は実朝を鶴岡八幡宮へ避難。義盛は南門から鎌倉御所に突入し、三浦勢と激突。戦は深夜まで続いた。和田勢は由比ヶ浜まで退却。西相模の援軍を待ち、巻き返しを図る。

 翌朝、若宮大路。泰時の軍勢は義盛たちと対峙。和田勢は次々と矢を放つ。北条朝時(西本たける)は矢が刺さった振りをし、いったん戰場を離れるが、何かに気づく。戻ると、板戸を頭上に掲げ、盾にしている。その姿に、泰時が閃いた。

 民家を壊し、塀や板戸を収集。“動く防壁”を作り、和田勢に突き進む。「段葛」(一段高い道)を越え、勢いに乗ると、和田勢は退却した。

 これには、槍を持つ重装歩兵による古代の密集陣形「ファランクス」を思い浮かべる視聴者が続出。オンエア終了後(午後9時)、「ファランクス」がツイッターの国内トレンド16位にランクインし、反響を呼んだ。

 ちゃらんぽらんな朝時と戰場でも酒に酔っていた泰時が大活躍。SNS上には「テキトーそうな朝時の姿を見て、泰時が守りの陣形を思いつき、戦の突破口となるの胸熱すぎる」「即席のファランクス戦術を思いつく泰時、マジ天才やん」「ファランクスがトレンド入るのって、2000年ぶりくらいじゃない?」「戸板ファランクスのシーン。画の作り込みもかなり力が入っているのですけど、泰時による逆転の一手に源平合戦の頃に義経専用曲として使われたBGM『戦神』がかかるのが熱いのですよねぇ。最高のカタルシス」「まさか鎌倉時代を描いた大河ドラマでローマの重装歩兵がやるテストゥドを見られるとは。洋の東西を問わず、戦術とは必要に応じて生み出されるという好例」などの声が上がった。

 盾を前方や上方に掲げる今回のスタイルはローマ軍の歩兵戦術「テストゥド」の方が近い、の声もあった。

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