西武・呉念庭 ライオンズブルーは挑戦の色 着こなしでも魅せるユーティリティー

[ 2023年5月16日 05:20 ]

春をイメージした水色のニットでポーズを決める呉念庭(撮影・久冨木 修)

 おしゃれで流行に敏感なプロ野球選手を取り上げる企画「NPB MEN’S CLUB」。「春・夏コレクション」の今回は西武の呉念庭(ウー・ネンティン)内野手(29)だ。3月の第5回WBCでは台湾代表としても活躍。爽やかな笑顔でファンの人気も高い男が、春のファッション、かばんへのこだわりなどを語り尽くした。(取材・福井 亮太)

 ――撮影お疲れさまでした。モデルみたいでしたよ。
 「まず、なんで僕が選ばれたのかなと思いました(笑い)」

 ――笑顔が素敵で、スタイルもいいので。
 「ありがとうございます。(今回のコーデは)春らしくて、自分の中ではいい感じだと思います」

 ――水色のニットが印象的。
 「まさに春をイメージして合わせてみました。色は今まで持っていなかったので、新しい色にチャレンジしました」

 ――感想は?
 「気に入っていますね。これは店員さんに“格好いいですよ”と乗せられて買っちゃいましたね」

 ――ライオンズブルーですね。
 「そうですね。チャレンジの意味を込めてます」

 ――休日用のコーデ?
 「これで全然、出かけられます。普段はパーカとかなので今日は特別な日って感じで力を入れました」

 ――パンツは細身の形。
 「細身で脚を長く見せる工夫をしています。動きやすいし、上はダボダボで下はピシッとした方が、バランスが取れると思う」

(かばんの緑が好き/) ――かばんへのこだわりは?
 「READYMADE(※1)というブランドで、日本の有名なデザイナーが考えたものです」

 ――どういうきっかけで好きになった?
 「日本で有名なデザイナーの細川雄太さん(※2)のデザインを知ったのがきっかけ。最近はちょっと手に入れるのが難しくなってきているみたい。ヤクルトの村上選手も使っているんですよ。去年は2つも買いました」

 ――緑の色合いが、味わい深い緑です。
 「このブランドの売りである緑が好き。文字と、古い感じ、あとダメージがあるところも好き。味が出てますよね」

 ――買い物時のルールは?
 「いいと思ったものは買いたいけど、そこから店員さんに勧められるんですよ。そういう流れで勧められて新しい色を買えたかもしれない」

 ――店員に勧められて、余分に買ってしまうことも?
 「予定よりは何枚も買ってしまいます。試着すると、いい感じに見えちゃうので」

 ――チームにオシャレな人が多い。参考にしたりする?
 「オシャレと言えば、栗山さんと侑司(金子)さんですね。栗山さんは革ジャンにサングラス、侑司さんは攻めている感じ。足元にも及ばないので、自分らしくいきます!」

 ※1 ビンテージのミリタリー素材を再構築してバッグやウエアを展開。13年の設立当初からサステナブルを掲げ、廃棄されるような不要品から、量産できない希少価値の高いものを作り出す。デザイナー・細川氏の大量生産に対するアンチテーゼが込められ、海外を中心に人気に火が付いた。

 ※2 1982年(昭57)10月27日生まれ、大阪府出身の40歳。大阪モード学園のスタイリスト科を03年に卒業し、04年に友人4人で「セクスプリメ」を設立。13年に立ち上げた「READYMADE」が米ロサンゼルスを中心に海外で人気となり、有名デザイナーの仲間入りをした。21年にはグラフィックデザインなどアート作品の個展も開催。

 ◇呉 念庭(ウー・ネンティン)1993年6月7日生まれ、台湾・台北市出身の29歳。高校から共生(岡山)に野球留学し、第一工大を経て15年ドラフト7位で西武入団。21年はキャリアハイの130試合に出場し10本塁打もマーク。好きな言葉は「一生懸命」。1メートル75、80キロ。右投げ左打ち。

 【ほのかCheck】スエットにシャカシャカのパンツ、そしてスニーカーという動きやすい組み合わせ。休みの日に一緒に公園へ行ってキャッチボールをしたくなりますね。まさにスポーツ少年!というイメージですけど、かばんを持つと雰囲気がグッと変わります。シンプルながらも大きなロゴが入ったデザインなので存在感があり、このアイテムでコーデの完成度がグンとアップしています。大きな体で迫力があって一見すると近寄り難そうなルックスですが、抜け感があって隙を見せるファッションによって、うまく中和されてソフトに。見せ方がとても上手です。(CanCam専属モデル)

 ≪勝負強い打撃でチームを引っ張る≫呉念庭は今季ここまで20試合出場で打率.229、0本塁打、5打点で、得点圏打率は.364(11打数4安打)と勝負強い打撃で存在感を示している。

 21年にはキャリアハイの130試合に出場するなど、正三塁手として期待される8年目。「もう中堅なので、自分たちが引っ張らないとチームが強くならない責任がある。もっと信用される選手になりたい」と自覚は充分だ。今季は100試合出場と50打点をノルマに掲げている。

 3月のWBCでは台湾代表として4試合出場で本塁打を放つなど打率.333をマーク。「短期決戦であれだけ熱くなる試合は今までに経験したことがない。シーズンは長いけど、感情を出した方が楽しい」と闘志をむき出しにするプレースタイルを意識している。

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