広島・新井監督 バウアー攻略へ機動力発動を予告「バンバンに足を絡めたい」

[ 2023年5月16日 06:30 ]

広島・菊池
Photo By スポニチ

 広島・新井貴浩監督(46)が、16日のDeNA戦で再戦するバウアー攻略へ機動力発動を予告した。3日の初対戦では7安打が実を結ばず7回1得点で来日初勝利を献上。顔合わせを一度終えたことで特徴やデータがそろった。9日には巨人が2盗塁などで揺さぶって6回7得点したことも踏まえ、足を絡めた攻撃を作戦に盛り込み、雪辱を期した。

 苦杯をなめた初対戦から2週間。早くも巡ってきた雪辱の機会に新井監督は腕ぶした。

 「バンバンに足を絡めたい。前回は何も(データが)ない状態でいっているので。実際に打席に立って、バウアーの球筋も分かっているところもあると思う。データも入っている。前回よりはスタートの段階でいろんなものを頭に入れて対戦できる」

 20年サイ・ヤング賞に輝くなどメジャー通算83勝を誇るバウアーには注目を集めた来日初登板で初勝利を献上した。2回にデビッドソンが左中間へソロを放って先制。先発抜てきの韮沢が2安打をするなど計7安打しても7回1得点に終わった。決して手も足も出なかったわけではない。5イニングで走者を出し、要所でギアが上がる投球に9三振を喫した。

 弱点が走者を置いてからの投球にあることが改めて明確になったのは2度目の登板だった9日の巨人戦だ。3度の盗塁企図で2盗塁を許すなど揺さぶられて6回7失点で来日初黒星。藤井ヘッドコーチも機動力に活路を求めた。

 「この間はパワーカーブも良かったという話だった。みんな軌道的なものは見て、次のアジャストが変わってくるだろう。もちろん足も絡めながら。キク(菊池)もセンスあるな、と」

 ナイター明けのデーゲームだった前回は休養でベンチスタートだった菊池も今回は1週間の最初の試合で先発を外れる理由はない。右翼起用が見込まれる野間も「クイックに関して、メジャーではそういうことをされたことは、あまりないと思う。まずは塁に出ることが大事。そういう仕掛けをしていけるように」と力を込めた。

 19~21日に開催される「G7広島サミット2023」の影響で4カード連続で2週間にわたる敵地遠征の真っ最中。前半は中日と巨人に対して5勝1敗で乗り切った。後半は上位にいるDeNAと阪神。シーズン序盤のヤマ場を乗り切るためにもバウアー攻略で勢いづきたい。(長谷川 凡記)

《バウアーの過去2度の登板》
 ▽5月3日広島戦 7回7安打1失点で、来日初登板勝利。序盤は直球、中盤から変化球主体に切り替えて的を絞らせなかった。広島は3回1死一塁で打者・秋山の時にランエンドヒットを仕掛けて三振併殺に終わった。

 ▽9日巨人戦 レッズ時代の19年以来、4年ぶりの7失点で初黒星を喫した。左打者への内角攻めを読まれ、6回で許した11安打のうち8安打が左打者。2回は梶谷、4回は門脇に盗塁を決められるなど、足でも揺さぶられた。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月16日のニュース