カージナルス・ヌートバー 母・久美子さんサプライズ登場に涙 打っては3安打の大暴れ

[ 2023年5月16日 02:30 ]

インターリーグ   カージナルス9―1レッドソックス ( 2023年5月14日    ボストン )

<レッドソックス・カージナルス>6打数3安打と活躍したヌートバー(AP)
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 たっちゃんが泣いて、打って、感謝の母の日だ!カージナルスのラーズ・ヌートバー外野手(25)が14日(日本時間15日)、「1番・右翼」で出場したレッドソックス戦で、二塁打2本を含む3安打3得点で3連勝に貢献した。全米中継された一戦の試合前インタビューでは、リモートで登場した母・久美子さん(57)の姿に感涙。母にささげる今季4度目の“猛打賞”だった。

 何度も目元を拭い、ヌートバーは言った。「I love you mom(ママ、愛してるよ)」。全米中継された試合前インタビューで、リモートでサプライズ登場した母・久美子さんの姿に涙が止まらなかった。

 スポーツ専門局ESPNが「サンデー・ナイト」として敵地・ボストンから全米中継した一戦。中継ブースでのインタビューで「私にとって母は全てであり親友…」と話し始めると、ロサンゼルスの自宅にいる久美子さんが同じ画面に映った。「えっ…これ、ライブなの?感情的になっちゃうよ」と驚いたヌートバーは思わず涙。「花を贈ってくれてありがとう」という母の言葉に「今朝、花を贈ったんだけど、ああやって姿が見られてこらえ切れなかった」と泣き続けた。

 涙が乾きピンクバットを手にした試合では、暴れ回った。初回先頭で左翼線二塁打。6回に左前打、8回にはグリーンモンスター直撃の左越え二塁打を放ち3得点をマークした。試合前にはその敵地の名物内部を見学し「とてもクールだ」とサインも残した。侍ジャパンのチームメート・吉田の守る左翼方向への3安打に「マサ(吉田)がいる方向に打ててよかった。少しアプローチを変えて全方向に打つようにした」と手応えを口にした。

 1試合3得点は昨年8月18日のロッキーズ戦、同20日のダイヤモンドバックス戦と並ぶ自己最多。レ軍戦スイープと、最近7戦での6勝目に貢献した。

 試合後。メッセージを送った母からは、炎の絵文字入りで「way to go(よくやった)、good sweep(いいスイープだ)」の返事が届いた。「彼女はベースボールママだから。花よりもチームの勝利と安打の方が大事なんだ(笑い)」。WBCで日本でも注目を浴びた母と息子が、米国でも母の日の「touching story(感動的な話)」になった。(杉浦大介通信員)

 ≪久美子さん「泣き虫」発言に「ママは絶対」≫ヌートバーの母・久美子さんはインタビューの中で、息子が涙した姿を見ながら「彼は泣き虫なんですよ」と笑顔で説明。WBCでの活躍について尋ねられると「特別な時間でした」と感慨深げに話した。試合後、メディアに「泣き虫」について聞かれたヌートバーは「何でそんなこと言うのか、分からないよ!。でも、まぁ、彼女がそう言うんなら、そうなんだろうね。ママが言うことは絶対だから」と照れ笑いだった。

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