【二所ノ関親方 真眼】両足で受け切った照ノ富士 盤石の攻め

[ 2022年5月22日 05:30 ]

大相撲夏場所14日目 ( 2022年5月21日    両国国技館 )

照ノ富士(左)は寄り切りで正代を下す(撮影・藤山 由理)
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 ここぞの勝負どころで「勝つ相撲」を心がけ、それを実践できたところに照ノ富士の強さを感じました。正代の当たりを両足でしっかり受けきることができた時点で勝負あった印象です。あの体勢から正代が力を出し切ろうとしても至難の業。「さあ来いよ!」という感じで左が入って盤石な攻めでした。負けない相撲を取っていますし、完全な「横綱相撲」でした。

 初日に大栄翔に一方的に押し出されたときは、厳しい声も聞こえましたがふたを開ければ第一人者としての存在感を示しています。四つ相撲相手の安定感は抜きんでていました。隆の勝と3敗で並んでますが、一歩リードしたと思います。

 3敗を守った隆の勝は腰がぶれないからこそ、霧馬山の焦りを導き出せました。重い腰に安定感があり、横綱が苦手とする突き押し。千秋楽はまず本割で勝って一発勝負の決定戦に持ち込むことです。中日に負けていることが頭にある照ノ富士も、楽な戦いにはならないはずです。(元横綱・稀勢の里)

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2022年5月22日のニュース