ジェームズ驚異の46得点 キャバリアーズが第6戦で勝利 勝負は最終第7戦へ

[ 2018年5月26日 13:08 ]

ホーフォードとリバウンドを争うジェームズ(AP)
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 NBA東地区決勝の第6戦が25日(日本時間26日)にクリーブランドで行われ、4位で地元のキャバリアーズが109―99(前半54―43)で2位セルティクスを振り切って3勝3敗。レブロン・ジェームズ(33)が46分出場して46得点、11リバウンド、9アシストといずれもチーム最多記録をマークし、勝負はボストンで行われる27日(同28日)の最終第7戦に持ち込まれた。

 ジェームズは第2Qの残り57・3秒と第4Qの残り57・0秒にベンチに下がったが、残り時間はすべてコートの上で奮闘。休んだのは「1分54秒3」というわずかな時間のみで、第4Qにはチームメートのラリー・ナンスJR(25)と接触して右足を痛めたものの、それでもベンチに下がらずにプレーを続けた。

 101―94で迎えた残り2分22秒と104―96で迎えた残り1分40秒には、セルティクスの新人ジェイソン・テータム(20)の密着マークをものともせずに起死回生の3点シュートを連続して成功。キャバリアーズのファンが“MVPコール”を送る中で土壇場でも底力を発揮した。

 ジェームズは「もう1試合できることになってうれしい。これまで何度も言ってきたように“GAME・7”という言葉はスポーツ界では最高の意味を持っている。だからこの瞬間をじっくり味わって楽しみたい」と額に汗をにじませながら最終決戦に向けて意欲満々。ティロン・ルー監督(41)は「彼(ジェームズ)がすべてをやってくれた。それが一番必要だったこと。そしていつものようにチームを導いてくれた」と窮地を救った大黒柱の存在感の大きさをアピールしていた。

 これでジェームズの今プレーオフでの40得点以上は7回目となり、1989年にマイケル・ジョーダン(ブルズ)が樹立したポストシーズンの歴代最多記録とタイ。負けたら終わりの「エリミネーション・ゲーム」での自己最多得点は過去3回記録している45得点だったが、フィールドゴール(FG)を33本中17本、3点シュートを7本中5本、フリースロー(FT)を11本中7本成功させてこの記録を書き換えた。

 キャバリアーズは第1Qの開始5分、先発のケビン・ラブ(29)がテータムと接触した際に頭部を打撲。脳震とうの症状を引き起こしたためにそのままロッカールームに下がった。今ポストシーズンで平均14・8得点、10・4リバウンドを稼いでいたラブの離脱で第1Qは20―25。滑り出しはうまくいかなかった。

 しかし第2Qに連続11点を奪い、3分54秒、ジェームズが3点シュートを決めて34―33と逆転すると、最大16点差までに広げて主導権を奪い返した。

 先発ガードのジョージ・ヒル(32)も今プレーオフ自己最多の20得点。ベンチから出たジェフ・グリーン(31)が14得点を挙げれば、ナンスJRもFG5本をすべて決めて10得点を記録するなど、チーム一丸となってラブの穴を埋めた。

 勝てば8年ぶりのファイナル進出だったセルティクスは実質的に7人ローテーションで対抗。テリー・ロジアー(24)が3点シュートを10本中6本成功させて28得点を稼げば、2季目のジェイレン・ブラウン(21)も27得点をマーク。しかしチームのFT成功は20本中11本に終わり、22本中18本を決めたキャバリアーズとは大きな差がついた。

 セルティクスは今プレーオフのホームゲームは10戦全勝だがロードでは1勝7敗。最終戦は地元ボストンでのゲームだけにデータ的には有利だが、ジェームズはプレーオフでの第7戦は自身5連勝中(5勝2敗)で、平均得点は歴代トップの34・9得点に達しているだけに、油断できない大一番となりそうだ。

 ジェームズは今オフ、レイカーズもしくは76ersへの移籍が噂されており、ボストンで敗れればキャバリアーズの選手としては最後の試合になる可能性が大。東地区決勝の最終戦は世界注目の“ビッグゲーム”になるだろう。

 <チーム記録>

 ▼FG成功率=セルティクス(51・4%)、キャバリアーズ(47・1%)

 ▼3点シュート成功率=セルティクス(42・9%)、キャバリアーズ(39・1%)

 ▼FT成功率=セルティクス(81・8%)、キャバリアーズ(55・0%)

 ▼リバウンド=セルティクス(31)、キャバリアーズ(44)

 ▼アシスト=セルティクス(25)、キャバリアーズ(16)

 ▼ターンオーバー=セルティクス(14)、キャバリアーズ(11)

 ▼速攻ポイント=セルティクス(9)、キャバリアーズ(14)

 ▼ペイント内ポイント=セルティクス(42)、キャバリアーズ(46)

 ▼ベンチスコア=セルティクス(23)、キャバリアーズ(36)

 <個人記録>

 ▼チーム最多得点=ロジアー(セルティクス=28)、ジェームズ(キャバリアーズ=46)

 ▼チーム最多リバウンド=ホーフォード(セルティクス=9)、ジェームズ(キャバリアーズ=11)

 ▼チーム最多アシスト=スマート(セルティクス=8)、ジェームズ(キャバリアーズ=9)

 <東地区決勝成績>

 ▼第1戦(13日=ボストン)〇セルティクス108―83キャバリアーズ●

 ▼第2戦(15日=ボストン)〇セルティクス107―94キャバリアーズ●

 ▼第3戦(19日=クリーブランド)〇キャバリアーズ116―86セルティクス●

 ▼第4戦(21日=クリーブランド)〇キャバリアーズ111―102セルティクス●

 ▼第5戦(23日=ボストン)○セルティクス96―83キャバリアーズ●

 ▼第6戦(25日=クリーブランド)〇キャバリアーズ109―99セルティクス●

 <東地区決勝日程>

 ▼第7戦(27日=ボストン)

 *日付は米国時間

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