小平智、美保夫人の助言で逆転V 夫婦賞金王へ再奪首

[ 2017年11月13日 05:30 ]

男子ゴルフツアー スポニチ後援三井住友VISA太平洋マスターズ最終日 ( 2017年11月12日    静岡県御殿場市・太平洋クラブ御殿場コース=7246ヤード、パー72 )

逆転で今季2勝目を挙げ、手にした優勝トロフィーにキスする小平智(右)と夫人の古閑美保
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 首位に3打差の3位から出た小平智(28=Admiral)が8バーディー、1ボギーの65をマークし通算18アンダーで逆転優勝した。プロゴルファーの妻・古閑美保(35)が見守る中、10月のトップ杯東海クラシック以来の今季2勝目、ツアー通算6勝目を挙げた。優勝賞金4000万円を獲得し、賞金ランク1位に再浮上し、賞金王に前進した。

 スコアカードを提出後、小平は美保夫人と熱い抱擁をかわした。表彰式後では一緒にトロフィーを掲げた。今季2勝目だが、3月に結婚した新妻の前での優勝は初めて。待ち焦がれた瞬間。「美保の前で優勝できて本当にうれしい」と白い歯をこぼした。

 3打差を追った。6番パー5。第2打がグリーン手前の傾斜を転がり池の縁で止まった。前日18番でも同じように命拾いしていた。「運がいいなと思った。“もう少し頑張れ”と神様に言われているような気がした」。アプローチを1メートルに寄せると、そこから3連続バーディー。10、11番の連続バーディーで混戦を抜け出した。17番パー3では第1打をグリーン手前のバンカーに入れたが、30センチに寄せて危機を脱出した。

 軟らかいバンカーに手を焼いていた。「僕のSWはバンスがないから砂に刺さる。どうしたらいい」。前日ラウンド後の練習、東京から駆けつけた美保夫人に疑問をぶつけた。元賞金女王の助言は「もっと(フェースを)開いたら」だった。

 「やってみたら結構良かった。17番もうまくいった。彼女もプロゴルファーだし活躍した人だから聞く意味はある」。まさに夫婦でつかんだ勝利だった。

 初の年間複数回優勝で賞金ランク1位に返り咲き世界ランクは52位前後に上昇する。「マスターズに行きたい気持ちが一番強い」。目標は賞金王より世界ランク50位以内に与えられる来年のマスターズ出場権獲得。レッスンプロの父・健一さんとの約束を果たすためだ。観戦した健一さんが「高校の時“父ちゃんをマスターズに連れて行くよ”と言われた。私も楽しみにしている」と明かした。

 16日開幕のダンロップ・フェニックス(宮崎)では松山英樹ら世界ランク上位と戦う。「上に行けば世界ランクも上がる。優勝したい気持ちが強い」と2週連続優勝に意欲を見せた。

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