【玉ノ井親方・視点】稀勢、左差し得意の形も足が前に出ず空回り

[ 2017年11月13日 09:30 ]

大相撲九州場所初日   ●稀勢の里―玉鷲○ ( 2017年11月12日    福岡国際センター )

初日、玉鷲に押し出される稀勢の里(左)
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 初日は誰でも硬くなるもの。特に稀勢の里は休場明け。立ち合いが慎重になるのは仕方がなかった。横綱にすれば、しっくり当たりたかったのだろう。3度待ったして4度目に成立。それでも、うまく左を差して良い形に持っていったように見えたが、足が前に出ていなかった。

 左を差した後に右上手を取ってからじっくり攻めればよかったのに、攻めよう攻めようという気持ちが空回りした感じだった。足が前に出て行かない分、足もそろってしまい最後は防戦一方。ただ、痛い黒星だが、不安のあった左をおっつけ気味に使うことができていたのは、いい兆候。初日を取ってみて、ある程度自分の感覚は分かったはず。今日2日目の阿武咲戦は左の腕もそうだが、足を使って前に出ることが大事だ。(元大関・栃東)

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