田中ウルヴェ京氏 不明瞭な国葬費用総額に疑問「どんどん上がっていくようにしか見えない」

[ 2022年9月5日 19:21 ]

ソウル五輪シンクロ・デュエット銅メダリストの田中ウルヴェ京氏
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 ソウル五輪シンクロナイズドスイミング銅メダリストでメンタルトレーナーの田中ウルヴェ京氏(55)が5日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)にコメンテーターとして出演し、安倍晋三元首相の国葬をめぐる政府の対応についてコメントした。

 国葬をめぐっては、政府が開催や費用を国会を通さず、閣議決定したことや、警備費を含めた費用総額の概算を出していないことが国民の反発を招いている。番組では、JNNが今月3、4日に実施した世論調査(有効回答1218=49・8%)の結果を報道。国葬実施に「賛成」と答えたのは、前回より4ポイント減の38%。逆に「反対」は6ポイント増の51%と過半数を超えた。岸田文雄首相による説明も「納得している」の25%に対し、「納得していない」が63%と大きく上回った。

 田中氏は国葬について「100%皆さんが賛成するというようなものは難しいですよね」としつつ、「だからこそ必要なのが基準だった」と述べた。

 岸田首相は国民の理解を得るべく説明を続けるとしているが、田中氏は「基準がないことが基準なんだという現状をどのようにするかは、岸田総理はまだおっしゃってないんです」と指摘。国葬の実施基準については、「それができないのであれば、“基準がないものをするので、皆さんにお話をしなければいけません”とするべきでしょう」とし、「今後いくらご説明いただいても、客観的基準がないということはそのまま残るわけなので、難しいですよね」と疑問符を付けた。

 国葬の総費用については、会場費や会場設営費を約2・5億円と閣議決定したが、警備費などを加えた総額の概算は、実施まで1カ月を切った現在も出ていない。田中氏は「憶測にしかなりませんけど、通常大きな催しをしなければいけない時、最悪これくらいの値段なんだということは、一番大きく見積もるのではないか」と一般論を提示。「大きく見積もって、“これだけ減らせることができました”の方が理解はできるのですが、今までの状況だとどんどん上がっていくようにしか見えないと私たちは推測してしまう。わざと安く見積もっているように見えるのではないかと考えてしまう」と、政府への疑念も口にしていた。

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2022年9月5日のニュース