古市憲寿氏 市議の“LGBTQ隠して生きて”発言に「同性婚が仮に日本で導入されたところで困る人って」

[ 2022年9月5日 12:19 ]

東京・台場のフジテレビ社屋
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 社会学者の古市憲寿氏(37)が5日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。今年6月、栃木県下野市の石川信夫市議が定例議会の一般質問で、LGBTQなど性的少数者に関して「できたら静かに隠して生きていただきたい」などと発言したことについてコメントした。

 石川市議は県のパートナーシップ宣誓制度導入に反対の意思を示し「制度を設けて社会に認めさせることがいいのか疑問に思う。後世に憂いを残す」などと主張。市長の答弁に対しては「市長は人権と言いますけれども、人権の上に神権というものがある、神様の権利があることを忘れちゃいけません。差別をしているんじゃない、区別をしたんだと。男女を区別をしたんだということ、これを忘れてはいけない」などと持論を展開した。石川市議は4月の市議選で当選、政治団体「幸福実現党」の県本部代表を務めている。

 古市氏は「レベルの低い方の発言なんだと思うんですけど、でもこの議員の意見が日本で少数派かというと、そうでもないと思うんですね。内心そう思っている人は残念ながらまだまだ多い」と言い、「同性婚が仮に日本で導入されたところで困る人っていないはずなんですよね。別に異性婚する人はすればいいし、結婚したい人はすればいいし、本当は個人個人自由なはずなんだけれども、なぜか他人の自由を侵害したい人が日本にはいるっていう」と指摘。

 そのうえで「LGBTQが社会に混乱をもたらしたり、国が衰退するっていう意見がありましたけど、でももう数十の国で同性婚というのは法的に認められていて、じゃあその国が衰退しているかっていうと、そういうことはないわけですよね」と言い、「キリスト教を掲げている国でさえも同性婚を認めてられている。にもかかわらず、日本でなぜか同性婚が認められていないというのは凄く不思議な状況だなと思う。あとトイレだとか銭湯だとかっていうのは、実は性的弱者の方々がそれを求めているかっていうと、求めてないわけですよね。あくまでもこの市議のような反対派の人が極端な例として持ち出すけれども、実際に当事者が何を求めているかっていうと、結婚する権利だったりするわけですよ」とした。

 そして「そういうことを認めずに極端な例だけ持ち出して、性的弱者はちょっと違う人たちっていうふうなラベリングはさすがに時代遅れじゃないかなって思いますね」と自身の考えを述べた。

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2022年9月5日のニュース