オリビア・ニュートン・ジョンさん死去 73歳 「グリース」共演のジョン・トラボルタが追悼のメッセージ

[ 2022年8月9日 09:27 ]

2006年のオリビア・ニュートンジョンさんとジョン・トラボルタ(AP)
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 「愛の告白」や「そよ風の誘惑」「フィジカル」など多くのヒット曲で世界的な人気を集めた歌手で女優のオリビア・ニュートン・ジョンさんが8日、米カリフォルニア州サンタイネス・バレー(ロサンゼルスの北西180キロ)の自宅で死去。2008年に結婚した夫で実業家のジョン・イースターリングさんが「オリビアは乳がんと30年以上も共存した勝利と希望のシンボルでした」とSNSで伴侶の死を公表したもので、73歳だった。ニュートンジョンさんは1992年に乳がんと診断され、2012年と17年に再発して骨などに転移。痛みを和らげるために医療用大麻を使っていることを公言していた。

 1948年9月26日に英国ケンブリッジで生まれたニュートンジョンさんは5歳のときにオーストラリアに移住。14歳のときにバンドを組んで歌い始め、1965年にオーディション番組で優勝。それがきっかけとなって1966年に英国で歌手デビューを果たした。

 しかし最初はあまり注目を集めず、クリフ・リチャードのバック・コーラスなどを務めるなど下積みの時期がしばらく続いた。転機になったのは主演して歌も披露した1970年の映画「オリビア・ニュートン・ジョンのトゥモロー」。このあとボブ・ディランがジョージ・ハリスンに提供した曲のカバー「イフ・ノット・フォー・ユー (If Not For You)」がヒットしてスターダムを駆け上がっていった。

 日本でもヒットした1974年の「愛の告白(I Honestly Love You)」は全米1位。1975年に米国に移住した後も「そよ風の誘惑(Have You Never Been Mellow)」や、レオタード姿のミュージックビデオが話題となった「フィジカル」などのヒットを連発し、グラミー賞を4回受賞した。

 1978年にはとジョン・トラボルタ(68)とミュージカル映画「グリース」で共演。興行成績は大成功を収め、女優としてもその地位を築いた。1984年にポーランド人のダンサーであるマット・ラタンジ氏と結婚したが(95年に離婚)、1992年には乳がんと闘病中であることを公表し、乳がん検査と治療の啓発活動にも力を入れるようになった。

 AP通信によればトラボルタは「親愛なるオリビアへ。あなたは私たちの人生をより良いものにしてくれました。そのインパクトは信じられないものであり、私はあなたのことが大好きでした。きっと道のどこかでまた会うのかもしれません。私が目に焼き付けたあなたの姿は永遠です」というコメントを発表して追悼。スターたちの星型のプレートが埋め込まれたハリウッドの「ウォーク・オブ・フェーム」には大勢のファンが集まり、ニュートンジョンさんのプレートに献花をしていた。

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