テレ東官邸キャップの政治解説が分かりやすいと大反響 異色の経歴を持つ「篠原裕明」という男

[ 2022年3月10日 16:45 ]

異例の人気となっているテレ東 篠原官邸キャップ
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 テレビ東京の官邸キャップによる政治解説が分かりやすいと評判だ。

 ニュース配信サービス「テレ東BIZ」YouTubeチャンネルの「テレ東 官邸キャップ篠原裕明の政治解説」。ニュース解説の配信動画の視聴数は多くて50万回とされている中、篠原裕明キャップ(40)が担当する解説の配信動画の視聴数が100万回以上を連発している。

 菅義偉前首相に給付金再支給について質問した「総理!給付金は再び支給しますか?に驚きの答えが…」(昨年1月8日)は322万回、「青山繁晴議員に聞く!皇位継承」(19年12月20日)は380万回。ほかにも「韓国に非難決議 自民“元慰安婦めぐる判決は常軌を逸している”」(昨年1月22日)が244万回、「高市早苗氏会合に約70人の国会議員…野田聖子氏出馬で変わる総裁選の好事」(昨年9月16日)が166万回などだ。

 「政治は身近なものなので、多くの皆さんがその時に抱いている疑問がある。政治家にそれを直接質問して、分かりやすく解説することを目指しています」と篠原キャップ。その解説動画の特長はタイムリーな内容と明快な語り口だ。

 ロシア軍によるウクライナ侵攻後の2日に配信した「ロシア非難決議を全文読み上げ解説」はすでに57万回再生、翌3日に配信した「タブー視『核議論』を安倍氏・菅氏が提起」は54万回。硬派なテーマながら1週間で50万回を超えるハイペースぶりだ。

 実は異色の経歴の持ち主。伝説的な人気バラエティーの有名キャラだった。

 1990年5月、小学3年生の時に日本テレビ「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」の企画コーナー「ちびっこ歌謡曲ツアー」に出演。「別れても好きな人をデュエットしてほしい」と歌手シルヴィアに申し込もうとして公園の坂でつまずき、ぽっちゃりした体形でそのまま転がり落ちてスタジオとお茶の間に大爆笑を巻き起こし、見ていた人の記憶にも深く刻まれた。

 この時、付いた愛称は「ちびっこ篠原君」。人気者となり、ビートたけし(75)は何度もお気に入りのシーンとして挙げている。また「今でも印象に残っている」と話す芸人は多い。
 最近話題となったのが、講談師の神田伯山(38)との“やり取り”。TBSラジオ「問わず語りの神田伯山」で伯山が「テレビ東京の篠原キャップ」と名前を連呼し、リスナーにもその存在が知られるようになった。

 昨年4月、緊急事態宣言下での寄席の対応をテーマにした解説動画に言及。国会議員の「落語議連」の発起人でもあり、当時環境相だった小泉進次郎氏(40)に篠原キャップが質問した時のニュース解説をユーモアをまじえて説明して笑いを誘った。

 昨年11月の衆院選後には、テレビ東京の選挙特番で、小泉氏の紹介キャプションが「神田伯山も舌を巻くほどの落語通」だったとリスナーに報告。「あれはたぶんテレビ東京の篠原キャップだな。あいつ、問わず語りを聴いてるんだよ。俺に色をつけやがって」。いつもながらの毒舌ながら、愛情も漂う口調で篠原キャップの名前を番組内で叫んでいた。

 この後、篠原キャップが寄席で出待ちしていて、手土産のどら焼きを手渡されたことをツーショットとともにSNSで報告。さまざまなネット記事に取り上げられた。

 「伯山さんのようなインフルエンサーに言及していただけるのはありがたいです。通常のニュースの尺では伝えきれないことを盛り込んでいます。これを間口にテレビ東京の政治ニュースにも興味を持っていただけたら」

 寄席が好きで、語り口を参考にしている篠原キャップ。テンポの良いトークとかゆいところに手が届く切り口の解説にますます注目が集まりそうだ。

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