原発を占拠したロシアの狙い「ウクライナ側に圧力をかける…心理的な効果というのは大きい」専門家が指摘

[ 2022年3月10日 11:49 ]

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 国際安全保障が専門の慶大・鶴岡路人准教授が9日、日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・00)にリモート出演。ウクライナの電力企業が9日、ロシアの軍事行動によって北部チェルノブイリ原発で停電が起きたと発表したことに言及した。

 ウクライナのクレバ外相は、電力供給を非常電源に切り替えたが48時間しか電力が持たないと説明している。国際原子力機関(IAEA)は電源が失われても使用済み核燃料プールに水は十分あり、放射性物質漏れを防ぐための冷却には問題ないとしている。

 番組では、チェルノブイリ原発のほかにザポリージャ原発もロシア軍が占拠しているという事を伝えた。MCの加藤浩次から「(原発の)電力が止まってしまうと問題になってくる可能性がある。これロシアの狙いってどの辺になってきますか?」と問われた鶴岡氏は「まずはしっかり電力を確保するということで、電力を確保してるぞって見せつけることによって、ウクライナ側に対して圧力をかけるというのが1つあると思います」と回答。

 さらに「もう1点は、原子力施設というもし事故があったら非常に大きな影響を及ぼしかねないものを管理下に置いているという事で、何が起こっても分かんないぞというようなメッセージでもあると思います。いずれにしても心理的な効果というのは大きいかと思います」と自身の考えを述べた。

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2022年3月10日のニュース