ウクライナ小児病院攻撃を駐日大使が批判 妊婦が分娩中に避難…「生まれつつある子を殺すことに」

[ 2022年3月10日 19:45 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 ウクライナのコルスンスキー駐日大使が、10日放送のTBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)のインタビューに応じ、ロシア軍による攻撃を「非人道的」と批判した。

 東部マリウポリでは9日、小児病院が砲撃され、建物は廃墟同然の状態に。分娩中の女性が担架に乗せられて運ばれる姿も報じられた。同大使は国防省からの話として、国内62の病院がロシア軍の攻撃に遭っているとした。「マリウポリへの攻撃はあまりに非人道的というのが特徴です。爆撃時、産婦人科には妊娠した女性がいた。そんな時にどうして爆撃できるのでしょう。出産の場合はどうしようもありません。病院がなかったらどうなりますか?生まれつつある子供を殺すことになる」と、怒りを押し殺して話した。

 日本はウクライナ政府の武器提供を要請しているが、日本側は法的根拠などを理由に見送っている。インタビューを担当したホラン千秋は、『国の法にのっとって、できることとできないことがあるというのは理解している』とお話ししていた。『その上でお願いしているだけなので、無理を言っているわけじゃないので、各国の事情は理解している』とお話ししていた」と明かした。その上で、「ありとあらゆる支援を必要としているので、何をどんな形で支援していけばウクライナの皆さんを救えるのか、長期的な課題といえそうですね」と話した。


 ロシア軍に占拠され、電源を喪失したチェルノブイリ原発について、同大使は「緊急を要する」とした。同原発は川の源流があるエリアにあり、「川が汚染されれば、ウクライナの農業や生活用水の半分が影響を受ける。非常に危険です」とコメント。タイムリミットは「1週間か10日でしょう」と危機感を募らせた。

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2022年3月10日のニュース