肺にがん転移の小倉智昭氏、治療通じて学んだ「医療の現場で戦っている人たちの言葉は重い」

[ 2021年10月4日 12:35 ]

肺にがんが転移した小倉智昭氏
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 肺にがんが転移したことを明らかにした2018年に膀胱(ぼうこう)がんの手術を受けたキャスターの小倉智昭氏(74)が4日、文化放送「くにまるジャパン 極」(月~金曜前9・00)にゲストとして生出演。膀胱がん治療への葛藤ももらし、「早く全摘をしていたら転移もなかったんでしょう」ともらす場面があった。

 小倉氏は16年5月に膀胱がんを公表。医師の勧めで、18年11月に膀胱の全摘手術を受けた。今回の公表では「ステージ4」ということだが、あくまでも原発は膀胱がんで、肺への転移ということになり、「正しく言えば、ステージ4の膀胱がんの肺への転移」と説明した。

 この日は小倉氏は「とくダネ!」で長年共演していた笠井信輔アナウンサー(58)のコーナーに登場。「きょう、どうしても言いたかった」と切り出し、「最初に内視鏡で膀胱がんを取った時、全摘しなさいと言われて、2年半、さまざまな勉強をして、ネットなども調べて、本も何冊読んだかわからない。いろいろなお医者さんにもお話を聞いた。それで、お医者さん・専門家はみんな『全摘したほうがいいね』って話だったんですが、ただ、一縷(る)の望みみたいなものがあって、ネットとかみるといろいろ出てくる。そういう治療をやっている病院もある。そういう病院に行けば、全摘しないですむかもわからないってことで、3年近くやった。その長い間に、おそらく転移していたんだろうって」とした。

 「進行の遅い肺がんだったので、手術終わってからしばらく顔を出したとしか思えないって。右の肺と左の肺、両方に影があって、右の肺にはちょっとはっきりとした影がでる結節があって、左の肺にはモヤモヤしたものがあったんですけど、それが消えたみたいになったりするもんだから、小さくなってる、不思議…って先生が言ってた」と笑いつつも「ひょっとしてこれ、がんじゃないかもしれないねって経過観察したのよ。(医者が)どうしても気になるって、正(体)検(査)やりましょうって言ってくれた」と転移が見つかった。

 「だから、今、近代医学、いろいろなことも言うし、抗がん剤も打たないほうがいいっていう、いろいろな本もたくさん出てるし。先生もいる。いろいろなアドバイスやご意見もあるだろうけど、やはり医療の現場で戦っている人たちの言葉は重いよね」としみじみ。自身もサプリや漢方薬を飲んだり、民間療法などを「すべてを否定するわけではない」としながらも「その時に早く全摘をしていたら転移もなかったんでしょう。こんなふうに苦労することもなかったんだろうと思う。気が小さいものだから先延ばししたり、しんどいのがイヤだとかってある」と後悔も口にした。

 最後は笠井アナから「小倉さん、乗り越えてくださいね!」と声をかけられると、小倉氏は「ありがとうございます。そんな大げさなもんじゃないから大丈夫です!」と力強く前を向いた。

 がん転移が明らかになったのは9月下旬。体調に異変はなかったが定期健診で異常が見つかり、詳しい検査を行った結果、ステージ4のがんと診断されたという。今後は6日に入院し手術は受けず、抗がん剤治療で完治を目指す。10月いっぱい入院し、11月はリハビリと療養期間に充てる予定という。

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2021年10月4日のニュース