大越キャスター 第一声で“報ステ愛”強調「渋谷より、もっと六本木を好きになる」

[ 2021年10月4日 22:25 ]

テレビ朝日「報道ステーション」でメインキャスターを務める大越健介氏
Photo By 提供写真

 NHK「ニュースウオッチ9」の元キャスターで、6月末に定年のため退局した大越健介氏(60)が4日、テレビ朝日「報道ステーション」(月~金曜後9・54)のメインキャスター初日を迎えた。

 冒頭、「10月4日、午後9時54分になりました。新しい報道ステーション、始まります」と大越氏自ら、生まれ変わった番組の始まりを宣言。引き続き同番組を担当するテレビ朝日の小木逸平アナウンサーに「これまで通り番組を支えてくれます。お願いします」とあいさつすると、小木アナから「渋谷から六本木、距離は近いですけども雰囲気どうですか?変わりましたか?」と笑顔で話を向けられ、「あの~、渋谷大好きなんですけども、六本木をもっと好きになれるように頑張ります」とNHKのある渋谷より、“移籍先”のテレ朝のある六本木を好きになると「報ステ愛」を強調。注目された第一声は言葉は少ないながらも、報道ステーションとともに頑張っていくという思いにあふれていた。

 大越氏は政治部記者を経て、2010年から「ニュースウオッチ9」のキャスターに就任。公正中立を原則とするNHKにあって、特定秘密保護法や原発再稼働への疑問など、政権への独自の見解をさしはさむ“モノ言うキャスター”と呼ばれた。当時の安倍政権に批判的だったこともあり、15年の番組降板時には、官邸の不興を買ったことによる更迭を疑う声も。7月9日に「報道ステーション」のメインキャスター就任が正式にテレ朝から発表されると、NHK退局からわずか9日での発表に「コメンテーターとして招へいするという噂はあったけど、まさかメインに据えるとは」(テレ朝関係者)と驚きの声も上がった。

 新たな門出のこの日、番組公式サイト内の「大越健介の報道後記」内では番組前に「10月4日、僕は報道ステーションに初登板する。その日は臨時国会の召集日にあたり、ちょうど100代目の内閣総理大臣が指名される日となった。ひょっとしたら国会や政府が僕のデビューに合わせてくれたのかもしれない(そんなはずないか)。それにしても、なんと大きな節目に出くわしたことか。僕は以前、長いこと政治記者をやっていた。だから僕を知る人は、『いきなり相性のいいニュースに恵まれた運のいいヤツだ』と思うのだろう。そこで「持ってるね」と感心したように言ってくれるのである(抜粋)」と、くしくも同じ日にデビューを迎えた「岸田自民」にユーモアあふれた表現で“宣戦布告”していた。

 ◇大越 健介(おおこし・けんすけ)1961年(昭36)8月25日生まれ、新潟県出身の60歳。新潟高から東大に進学し、野球部のエースとして活躍。東京六大学野球で通算50試合に登板し8勝を挙げた。85年に入局したNHKでは、初任の岡山放送局など地方勤務を経て報道局政治部に配属。自民党を担当し当時の橋本龍太郎首相らを取材。以後はワシントン支局長などを歴任。出演番組は「サンデースポーツ」「NHKスペシャル」など。

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