「日本沈没」“ミスター日曜劇場”香川照之　ウエンツ瑛士を参考に役作り？クセ者の地震学者・田所博士役

日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」の制作発表に出席した香川照之（C）TBS
Photo By 提供写真

　俳優の小栗旬（38）が主演を務めるTBS日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」（10日スタート、日曜後9・00）の制作発表が3日、東京都内で開かれた。原作でも人気の、クセ者の地震学者・田所博士役を演じる“ミスター日曜劇場”香川照之（55）は役作りについて「芸能界で如才なく生きているウエンツ（瑛士）くんのキャラクターを参考にさせていただきながら」と笑いを誘った。

　小栗が2010年10月期「獣医ドリトル」以来11年ぶりに同局の看板枠・日曜劇場に主演。1973年に刊行された小松左京による不朽の同名名作SF小説を原作に、当時も扱われた題材「環境問題」を2021年バージョンとして鮮明に描く。原作に大きくアレンジを加え、舞台は2023年の東京。国家の危機に瀕してなお、一筋の希望の光を見いだすために奮闘する究極の人間ドラマがオリジナルのキャラクター＆ストーリーとして展開される。

　脚本は「華麗なる一族」「獣医ドリトル」「LEADERS　リーダーズ」などの橋本裕志氏。演出は「インハンド」「ノーサイド・ゲーム」「TOKYO　MER～走る緊急救命室～」などの平野俊一氏ら。撮影は今年春に終了した。

　香川の同局看板枠・日曜劇場への出演は11回目。今回演じるのは、日本地球物理学界の異端児・田所雄介役。関東沈没説を主張している。

　「登場人物すべてが日本の環境の変化（沈没の危機）に100％影響を受けていく。それによって家族が引き裂かれていったり、あるいは仕事の内容が変わっていったり。そんな中で、ただ一人、田所という男だけは一貫して同じことを言い続けて、その影響を受けないという意味では、一番やりやすい役だったのかもしれません、俳優的には。田所は自分勝手なことしか考えないですが、自分勝手になるというのはフィクションの上では、とても簡単なことだと思っていますから」

　撮影途中、共演の松山ケンイチ（36）から「身近な人に田所そっくりの男性がいる」と言われたといい「役作りが（合っているか）間違っているかどうか分かりませんが、現実に田所のような男がいるんだったら、存在しているという強みはあるなと背中を押してもらったことがありました」と明かした。

　「松山さんに聞くと、その男は本当に（田所のように）ひどい方で面白い方だったんですが、田所もどこかでチャーミングなところもあるかと思って、ちょっと小狡いところも入れたりしながら。それは芸能界で如才なく生きているウエンツ（瑛士）くんのキャラクターを参考にさせていただきながら」と笑いを誘い、ウエンツも「絶対こっちに（話が）飛んでこないと思って、ボケっとしていました」とタジタジだった。