藤井王位 初防衛を語る「序盤で甘い手を指すと一気に持って行かれる。形への認識力高める」

[ 2021年8月26日 10:17 ]

藤井聡太王位
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 藤井聡太王位(19)=棋聖と2冠=が26日、徳島市で、前日4勝1敗で初防衛に成功した第62期王位戦7番勝負の一夜明け会見に臨んだ。

 「序盤で甘い手を指すと一気に持って行かれてしまう。戦型選択を含め、形への認識力を高めることが大事」。24、25日に同市の料亭「渭水苑」で指された第5局は77手で豊島将之竜王(31)=叡王と2冠=を退けた。今年度12局目のタイトル戦を最短手数で終局する快勝だったが、2カ月にわたった戦いで得た収穫を振り返った。

 痛感したのが序盤の精度向上の必要性という。「序盤のさまざまな形の違いを把握できていないところがあった。しっかり対応できる力を付けたい」。勝ったとはいえ、ソフト研究にも長けた豊島は格好のお手本だ。

 差し手以外でも学ぶべき点があった。第5局2日目の封じ手開封直後、豊島が指した「相当悪い手」(豊島)への対応だ。

 銀を進出させたが藤井の応手に誤りと悟ると、なりふり構わずタダ捨てした。その切り替えの早さ。「そういう流れを断ち切って、最善を追求する姿勢が豊島竜王の強さの秘密と感じた。自分も見習わないと」。

 30日に挑戦へマジック1とする竜王戦挑戦者決定3番勝負、9月13日には豊島と現在2勝2敗の叡王戦5番勝負第5局。今後の重要対局も見据えてそう語った。

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