藤井聡太2冠 叡王戦準々決勝で永瀬王座に逆転勝利 昨年の王将戦挑決リーグの雪辱 丸山九段と準決勝へ

[ 2021年5月31日 18:20 ]

叡王戦準々決勝で永瀬拓矢王座(右)と対局した藤井聡太2冠(提供・日本将棋連盟)
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 藤井聡太2冠(18)=王位、棋聖=が31日、都内で叡王戦本戦トーナメント準々決勝に臨み、永瀬拓矢王座(28)に138手で勝利した。研究会も共にするタイトルホルダー対決は、藤井の通算4勝1敗となった。

 永瀬に164手で敗れた前回対戦、第70期王将戦挑戦者リーグの雪辱を果たした。永瀬は同リーグをその後も勝ち進み、渡辺明王将(37)=名人、棋王との3冠=に挑戦したのに対し、藤井は3勝3敗で同リーグを陥落と明暗を分けた。

 振り駒の結果、永瀬が先手に決まり、2筋の歩を5段目まで進めた。相居飛車でスタートした23手目、初めて駒がぶつかった6筋へ永瀬が飛車を振り、四間飛車としたがさらに49手目、永瀬が飛車を2筋へ振り直す。飛車角銀2枚に桂。計5枚の攻めで2、3筋を攻め、藤井陣を攻略した。

 80手目、2分近く考えたことで先に1分将棋に突入した藤井。対する永瀬は32分残し、その周到な準備が奏功した形。

 ところが、藤井が飛車金両獲りと永瀬の攻め駒の背後から打った角が馬に成り、さらに永瀬の攻め駒を一掃していく大活躍。最後は永瀬玉を即詰みに打ち取る、両者1分将棋の熱戦だった。藤井は準決勝で丸山忠久九段(50)と対戦。豊島将之叡王(31)=竜王との2冠=への挑戦まであと2勝とした。

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2021年5月31日のニュース