小倉智昭氏 五輪開催賛成の立場示しつつ問題点を指摘、選手のワクチン接種は「全然問題じゃない」

[ 2021年5月31日 18:27 ]

小倉智昭キャスター
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 キャスターの小倉智昭氏(74)が30日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜後1・30)にリモート出演。東京五輪開催賛成の立場を示しつつ、問題点を指摘した。選手の新型コロナウイルスワクチン接種についても持論を述べた。

 「東京五輪開催の可否」をテーマに出演者が議論を交わした。「8大会連続で五輪の取材を続けた」という小倉氏は、「開催が決まった時にまず問題だったのは、五輪公園を作らないということ。五輪パークの中に競技場を集めると警備上の問題とか、今回の感染対策が相当楽だったはずだったんですよ、それが出来ていない」と語った。

 海外の選手・コーチは入国してから「隔離されて選手村に入る」一方で、「他の(関係者が)、おそらく7万人くらいは来るんでしょう。その人がフリーになったらどうなるか」とコメント。「ホテルも違えば食事の場所も違う。選手の管理はできても、それ以外の人達の管理がどこまで出来るかっていうのを一番心配しています」と話した。

 経済的な問題に関して提起したのは「若い世代に借金以外の何を残せるか?」。コロナ禍の前、五輪の経済効果が30兆円規模と試算されていたとし、「でも今はそうじゃないですよね。むしろ借金がどれくらい出来てしまって、それが若い世代にどこまで影響を残してしまうのかが一番心配ですね」と漏らした。

 「選手のワクチン優先で不平が出る?」と投げかける場面も。「日本ってね、国を代表するスポーツって大好きなのよ。日の丸付けてニッポンっていうふうに出ると、みんな応援するでしょ」と持ち出し、「五輪に日の丸を付けていくとメダルを期待するじゃないですか。それだったら祖国を代表する選手たちに優先的にワクチンを打ってあげて、どこがいけないんだって。僕はそういうふうに思いますね」。

 続けて「それは平等とか不平等ということではなくて、その人達のおかげで僕たちはどれだけスポーツに目を向けて来られたかということを考えたら、全然問題じゃないと思いますけどね」と言い切った。日本選手団に必要なワクチンは五輪・パラリンピックを合わせて約2500人分の見込み。米製薬大手ファイザーから各国・地域の選手団へ無償提供され、原則3週間の間隔で2回の接種が推奨されている。

 小倉氏は「安心・安全な五輪」を望んだ上で、「そのためにはリスクを背負うかも分からないけど、ここで成功させたら将来の子どもたちのため、あるいは日本の国際的な地位とかいうことを考えて、やれるんだったらやった方がいいと思うんですけど」とした。

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2021年5月31日のニュース