「キラー・カーン」の店閉店「名残惜しさはない」 初孫にデレデレで「80歳になったら米国に帰る」

[ 2021年5月22日 21:19 ]

閉店を受けて常連客から花束を渡される「キラー・カーン」こと小沢正志さん(撮影・小田切 葉月)
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 「キラー・カーン」のリングネームで活躍した元プロレスラーの小沢正志さん(74)が東京・新宿区百人町で経営する「居酒屋カンちゃん」が22日、約5年の歴史に幕を閉じた。1989年に新宿区中井で「スナック カンちゃん」をオープンして以来、歌舞伎町などを転々としながら2016年に現在の店舗で営業を開始。小沢さんは本紙の取材に対し「嫌だと思ったらスパッと辞める。名残惜しさはないし、これからが再出発」と話した。

 歌手の尾崎豊さんが中井店時代に好んでいたというカレーライスなど、名物料理がそろう人気店。30年来の常連客だという男性は「この店が無くなるのは残念だけど、小沢さんは愛されている。次の店をもし開くなら、ファンとして応援したい」と力を込めた。この日は「感謝日」として、一般客は入れずに常連客やお世話になった人たちに向けて営業。最後には「今後の発展」を願って、つぼみの状態の百合の花束が小沢さんに渡された。

 今後小沢さんは新宿を離れ、昭和歌謡の愛好家を対象とした「カラオケスナック カンちゃん」の開店を目指す。「都内の下町周辺で探している」ことを明かし、小さなステージが設置され、30人程度が入るような場所を探している。新店舗が決まるまでは歌手活動を行うといい、来月6日に神奈川・厚木市で行われる日本舞踊の発表会「千波会」でゲスト歌手として出演予定。昨年5月にリリースした新曲「カンちゃんの人情酒場」など2曲を歌う。「夢は新曲で紅白を目指したいですね」と新たな野望を語っていた。

 次店舗が開店すれば、自身が経営してきた店舗はちょうど10軒目。「年齢的にも、これが最後だと思う。しっかり探したい」と意欲を見せる。昨年には米国に残した子供が初孫を産んだことを明かし、「早く初孫を抱きたい。女房子供には“80歳になったら米国に帰る”と話している」と語った。小沢さんは取材中、おもむろに初孫の写真が印刷されたタンブラーやカレンダーを見せ「かわいいだろう」と目尻を下げた。かつて悪役レスラーとして名を馳せた小沢さんも、孫には形なしのようだ。

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