緊急事態宣言で大手シネコン休業…「コナン」「るろ剣」大作映画大打撃

[ 2021年4月26日 05:30 ]

映画「名探偵コナン 緋色の弾丸」
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 緊急事態宣言の発令を受けTOHOシネマズ、松竹マルチプレックスシアターズなど大手シネコンチェーンは25日から東京、大阪、京都、兵庫の4都府県の映画館の休業に入った。100億超えに向け、ゴールデンウイーク(GW)に多くの集客が見込まれていた「名探偵コナン 緋色の弾丸」や「るろうに剣心 最終章 The Final」などの話題作が大きな打撃を受けそうだ。

 映画業界の宣伝用語が発祥のGWを、2年連続でコロナ禍が直撃した。「名探偵コナン 緋色の弾丸」は当初昨年4月公開だったが、1度目の緊急事態宣言で約1年の延期。今月16日に全国497館で封切られ、初日は興行収入93億7000万円を記録した19年の前作「紺青の拳(フィスト)」の144%、公開3日間で約22億1800万円という驚異的な出足で、シリーズ初の100億円突破は確実視されていた。

 しかしTOHOシネマズは都内だけで13劇場が休業となり、概算で50スクリーン近く減る見込み。ファンによっては隣接する県で観賞することも考えられるが、神奈川などもまん延防止等重点措置が継続中のため限定的とみられる。関係者によると、全興収の約40%が関東圏で占められているため、5月下旬にも達する可能性があった大台突破に暗雲が立ち込めた。

 「るろうに剣心」も、配給のワーナーが6月4日公開の「The Beginning」と合わせ興収100億円を目標とする大作。こちらは23日に公開されたばかりで、いきなり動員制限がかけられた形。また、前週までで約78億円を記録している「シン・エヴァンゲリオン劇場版」、人気キャラクター煉獄杏寿郎の誕生日の5月10日までに興収400億円突破が期待されていた「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」も“減速”を余儀なくされた。

 5月11日で宣言が解除されなければ、その後の「ゴジラvsコング」「いのちの停車場」などにも影響が出るのは必至。別の興行関係者は「過去2回も延長されているから、公開を延期する作品も増えるだろう。このままでは夏の興行もどうなるか想像がつかない」と困惑気味に話した。

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2021年4月26日のニュース