元王将・郷田真隆九段 勝敗分けた61手目、広瀬竜王は“さすが”

[ 2019年11月20日 05:30 ]

第69期大阪王将杯王将戦 挑戦者決定L ( 2019年11月19日    東京・渋谷区 将棋会館 )

第64・65期王将の郷田真隆九段
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 藤井七段と言えば先手番では角換わり将棋を志向することが多いイメージだが、本局では矢倉を目指した。広瀬竜王と呼吸が合い、戦型は相矢倉に。藤井の43手目[先]9六歩が印象に残る。相手に態度を聞く一手で、ベテランのような指し方だ。

 しかし61手目[先]8一とが勝敗を分ける鍵になったのではないか。香得に成功したが、64手目[後]7六歩からの反撃が予想以上に厳しかった。[先]8一とでは[先]7二とではなかったか…。

 一方の広瀬竜王は、ペースをつかんでから完璧な内容で、最後も鮮やかに藤井王を仕留めた。先輩の威厳を示した形でさすがと言える。

 藤井にとっては初のタイトル挑戦が懸かった一局だったが、まだこれからだ。今後もご注目を頂き、引き続きプロ棋士の熱い戦いをご覧いただければと思う。(第64・65期王将)

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2019年11月20日のニュース