ずん飯尾 相方の半身不随危機に発奮「俺、やすが戻ってくるまで死に物狂いで頑張るよ」

[ 2019年6月10日 18:17 ]

お笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹
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 お笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹(50)が9日放送の読売テレビ「八方・陣内・方正の黄金列伝」(後4・30)に出演。相方・やす(49)の大ケガによって芽生えたお互いの感情を赤裸々に語った。

 飯尾は「ぱっくりピスターチオ」「ペッコリ45度」などシュールなネタを連発し幅広い世代から人気に。役者としても名バイプレイヤーとして存在感を見せている。

 ただ、デビュー当時は仲間たちから「見える透明人間」と呼ばれるくらいに地味で、なかなか思ったような結果が出ず。お笑いコンビ「La.おかき」を結成して波に乗るかに見えたが、相方の引退もあって30歳までは不遇の時代を過ごしていた。

 しかし2000年、31歳の時に“やす”とお笑いコンビ「ずん」を結成すると、「笑っていいとも!」の準レギュラーに抜擢されるなど仕事が増えるように。若干の浮き沈みはあったものの、比較的安定した芸能生活を送っていた。

 そんな中、「ずん」の2人に試練が訪れる。2012年2月2日、フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」の収録中、相方のやすが大ケガをしてしまったのだ。

 参加したのはゲレンデでゴムボートに乗ってタイムを競う企画。前年にも同様の競技が行われ、飯尾によると「その時にやすがコケてゴールに半ケツ(を出した状態で)ゴールしたんですよ。それでドーンとハネた(ウケた)」そう。それだけにやすのアクションに対する周囲の期待度は異常に高まっていたという。

 やすはその時、スタッフや共演者の期待に応えようと「半ケツを超えるにはどうしよう。ノーブレーキで行って(ゴール向こうにあるストッパーのせきを越えて)向こうに行ったら面白くなる」と思ったという。猛スピードでゴールラインを駆け抜けたやすは大きく跳ね上げられ、ストッパー向こうの雪の中に埋まっていた。

 共演者たちは「やすーっ」と、大笑いで埋まった場所へと近づくが、一向に反応はない。異変に気付いたスタッフがやすに「右足動くか」と尋ねると「動きます」の返答。さらに「左足どうだ?」と聞くと「感触ないです」とまさかの言葉が返ってきた。

 すぐさま、やすを掘り起こして病院へ直行。第2腰椎破裂骨折、第1腰椎両側突起骨折と診断され、医師に一生“車椅子生活”になることを伝えられた。

 やすの復帰が絶望視される中、飯尾は相方のために「『ずん』としてちゃんとした地位を確立しておかなきゃいけない」と奮い立った。同期の「キャイーン」には「俺、やすが戻ってくるまで死に物狂いで頑張るよ」と誓ったという。

 だが、やすはその後奇跡的な回復を見せ、必死のリハビリもあって、7カ月後にはテレビへ復帰できることになった。

 やすは明石家さんまやとんねるず、関根勤、小堺一機などお笑い界の大御所を始め、多くの人々が見舞いに訪れてくれたことに感謝。「自分の力じゃないような感じしますね。自分の身体が元に戻ったのが、見えない力が後押しして…」と、仲間たちの思いやりがミラクルを引き起こしたと、自らの思いを口にした。MCの陣内智則(45)は「芸人のパワーってスゴいですよね。(ビート)たけしさんもそうやし、(千原)ジュニアさんもそうじゃないですか。周りのパワーってスゴいかもしれないですね」と、芸人ならではの特殊な力があるのでは、と持論を述べた。

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