広島、ソフトバンクに交流戦開催7季連続勝ち越しなし 不運な1敗に新井監督「運がなかったのかな…」

[ 2023年6月5日 05:02 ]

交流戦   広島2-3ソフトバンク ( 2023年6月4日    マツダ )

<広・ソ>4回途中にアンダーソン(中央)の元に集まるナイン (撮影・奥 調)
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 広島は4日、ソフトバンク戦に2―3で敗れ、同カードは16年から交流戦開催7シーズン連続で勝ち越しなしとなった。先発のドリュー・アンダーソン投手(29)が右足をつるアクシデントに見舞われ、5回無安打無失点で降板。1―0の6回から2番手で登板した栗林良吏投手(26)は不運な安打から3点を失い、5敗目を喫した。反撃に転じた打線も勝負どころでツキに見放され、新井貴浩監督(46)も「今日は運がなかった」と悔しがった。

 結果的には、惜敗の一戦。新井監督は悔しさをあらわにした。

 「今日はちょっと運がなかったのかな…。(力の差を)感じていないから(こそ)、今日は悔しい」

 不運に見舞われた一戦だった。まずは先発・アンダーソンのアクシデントだ。立ち上がりから快調に無安打投球。だが4回2死から柳田に四球を与えたところで右足をつった。横山投手コーチとトレーナーが駆けつけたものの、続投。だが150キロを超えていた直球が140キロ台前半まで落ちるなど異変は明らかだった。続く5回も3人で退けたが、この回限りで無念の降板を余儀なくされた。「こういう時もある。自分の気持ちとしては、どんどん投げていきたいという気持ちを持って登板していた」。まだ86球で、被安打0。そして試合展開は投手を代えにくい1―0。ベンチとしては、7回くらいまでを計算していたはずだった。

 そして6回からは2番手で栗林が登板。ここでも運を味方にできない。先頭・中村晃の左翼への飛球。西川が目測を誤り、左越え二塁打にしてしまった。さらに続く牧原大の高く跳ね上がった投手前へのゴロ。これも処理しようとした栗林の視界が日差しにさえぎられて捕球に時間がかかり、内野安打となってしまった。不運な当たりが重なり、無死一、三塁。近藤の右前適時打を皮切りに3連打を浴び、3点を失った。

 打線もツキに見放された。2点を追う6回だ。1点差に迫り、なおも1死満塁。新井監督は曽根の代打の代打として松山を送り出した。代打の切り札は一塁線へ安打性の強いゴロを放った…が、一塁手・中村晃に好捕された。当たりが良かったこともアダとなり、三塁走者・西川は際どいタイミングで本塁フォースアウト。リクエスト要求も判定は覆らず、勢いを断たれた。

 これでソフトバンク戦は開催6シーズン連続の負け越しとなったが、チーム力に見劣りはない。「ちょっとした球際の差だったと思う。パ・リーグの強いチームと戦ってきて手応えはある。本当にちょっとしたところだと思う」と指揮官。次カードでは運も味方につけるべく、毅然(きぜん)と上を向いた。(長谷川 凡記)

【データ】
 ○…広島は今交流戦ソフトバンクに1勝2敗の負け越し。同カードは15年に2勝1敗で勝ち越して以降、16年の1勝1敗1分けを経て、開催7シーズン連続の勝ち越しなし、同6シーズン連続の負け越しとなった。交流戦開始の05年から開催18シーズンで、勝ち越しが15年の1度に対して負け越しは13度。通算勝率・306(19勝43敗6分け)は交流戦対戦カード別で最も低い。

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