阪神・梅野はもう、大丈夫弾 才木助けた女房役らしい一撃「思いもよらぬ最高な1点に」

[ 2023年6月5日 07:00 ]

交流戦   阪神2-0ロッテ ( 2023年6月4日    甲子園 )

<神・ロ>トラッキー(手前)と記念撮影する(左から)大山、才木、梅野(撮影・成瀬 徹)
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 好投の陰には、女房役の支えが必ずある。阪神・梅野が出場36試合目、115打席目に放った今季1号が、ひりつくような投手戦に身を投じていた才木の負担を軽くした。1点リードの7回無死、この回から登板したロッテ2番手・八木の149キロ直球を完璧に捉えた。左翼へのソロで2点差に広げた。

 「やっぱり、1点リードだと、しのぐのもなかなかきついので、そういう意味では、思いもよらぬ最高な1点になったので、個人的には良かったかなと」

 5月13日に岡田監督に受けた打撃指導を境にして、大振りが影を潜めた。フリー打撃では右方向の打球が目立ち、柵越えはほとんどなくなった。しかし、本来は一発が魅力の打てる捕手。持ち味が詰まったライナー弾に「久々に引っ張ったホームラン。最高に気持ち良かった」と、言葉が自然と弾んだ。

 佐々木朗と対戦した2打席は、ともに三振に倒れた。球界の至宝と対戦したこの試合ばかりは、凡打も織り込み済み。重きを置くのは「守り」と決め「なかなか打ち崩せる投手ではないことは分かっていた。才木をどれだけ引っ張れるかだけを考えた」と、リードに全神経を注いだ。

 序盤は力強い直球で凡フライの山を築かせた。「1巡目が全て。相手は真っすぐに強いことは分かっていたけど、勇気を持っていけたのが良かった」。右腕の力を引き出し、言葉も表情も生き生きとしていた。打撃低迷のどん底から完全に脱出した。梅野はもう、大丈夫だ。(倉世古 洋平)

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