パドレス・ダル メジャー通算100勝王手!日本人2人目へ7回2安打9K零封 初対決の誠也2K斬り

[ 2023年6月5日 02:30 ]

ナ・リーグ   パドレス6―0カブス ( 2023年6月3日    サンディエゴ )

メジャー通算100勝に王手をかけたダルビッシュ(AP)
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 パドレスのダルビッシュ有投手(36)が3日(日本時間4日)、カブス戦に先発し、今季最多の115球を投じて7回2安打無失点、9奪三振で4勝目を挙げた。日米通じて初対決となった鈴木誠也外野手(28)との3度の対戦は2三振と遊ゴロで完勝。メジャー通算99勝とし、同123勝を記録した偉大な先輩である野茂英雄以来、日本選手2人目となる大台に王手をかけた。

 圧倒。それを象徴する1球は4回だ。ダルビッシュが右打者の鈴木の外角に投じた94・8マイル(約152・5キロ)ツーシームは驚異の軌道でストライクゾーンへ。瞬間的に「ボール」と判断した鈴木のバットは動かなかった。見逃し三振。「ピッチングニンジャ」で有名な投球分析家ロブ・フリードマン氏はツイッターに動画を添え「19インチ(約48・3センチ)も曲がった」と驚いた。

 「(鈴木は)選球眼が良くパワーもある。プライベートでも交流があり、凄く(対戦を)楽しみにしていた。体の動きはあまり良くなかったがツーシームでどうにかなった」

 鈴木との日米通じて初対決でメジャーの先輩の貫禄を示した。初対決だった2回は外角94・3マイル(約151・7キロ)直球で空振り三振。7回も外角のツーシームで遊ゴロに抑え、全3打席で完勝した。7回を内野安打2本の無失点で9三振も奪い4勝目を手にした。

 代理人が同じ「ワッサーマン」のジョエル・ウルフ氏で鈴木とは何度も食事を重ねている仲。そんな後輩に勝つだけでなく、白球には別のメッセージも込めている。「これがあなたの弱点ですよ、と。そういうふうに僕は投球をする」。今季の鈴木のハードヒット率(速度95マイル=約153キロ=以上の打球となった割合)は外角低めが最も低い6%。対戦した3打席は全て外角に力強い球を投じ、本来のスイングを封じた。

 日米通算192勝とする白星は、メジャー通算99勝目。野茂英雄以来となる日本勢2人目の100勝に王手をかけた。「何も考えていない。次もいい投球ができるよう頑張りたい」。36歳右腕の目は次戦に向けられている。

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