進学校の灘、67年ぶり県大会進出も初戦突破ならず 10失点コールド負けも収穫「あとは秘術」

[ 2023年4月23日 15:52 ]

高校野球春季兵庫県大会2回戦   神院大付10―0灘 ( 2023年4月23日    G7スタジアム神戸 )

 1956年以来67年ぶりに春の県大会に進出した灘は、神院大付に5回コールドで敗れた。

 先発・小山喜弘(2年)が相手打線を止められなかった。二塁打4本、三塁打3本を含む11安打を浴びるなど4回2/3、10失点。守備陣も2失策を犯して流れを引き戻せなかった。

 この劣勢の展開で4番が意地を見せた。0―8の4回2死無走者で4番・田中壮太郎(3年)が直球を中前に運ぶチーム初安打を決めた。配球が外角直球に偏っていることを分析し、「外角低めを狙っていた」。真ん中付近に入ってきた直球を逃さずに仕留めた。

 全国屈指の進学校とあって、田中の志望校は京大農学部。「今は食品に興味があります。先輩たちも野球部を引退してから志望校に合格しているし、野球は夏の最後までやりきる」と言葉に力を込めた。

 昨夏の県大会は、12年ぶりに初戦を突破した。2年連続となる夏1勝へ、田中は「なかなか経験していない雰囲気の中で浮き足立ってしまった。この雰囲気を経験することはできたので、あとは技術を上げていきたいです」と収穫を持ち帰った。

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2023年4月23日のニュース