西武・高橋光成、956日ぶり完投勝利 125球目元女房・森に自己新157キロ締めも「まだまだいける」

[ 2023年4月23日 05:20 ]

パ・リーグ   西武4-2オリックス ( 2023年4月22日    京セラD )

<オ・西>9回2死、森を三振に仕留め完投勝利し、ガッツポーズをする高橋(撮影・平嶋 理子)
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 マウンドでゲームセットを迎えるのは実に3年ぶりだった。西武の屋台骨を支える高橋にとっては特別な瞬間だ。さらに投げ合ったのはオリックスのエース・山本。「やっぱり気持ちが入ったし、疲れました」と白い歯を見せ、余韻に浸った。

 9回5安打2失点、無四球で20年9月8日オリックス戦以来、956日ぶりとなる完投勝利。ここ2年間、完投がなく尻を叩かれ続けた高橋にとって、まさに「夜明け」と言えた。昨年オフ、メジャー移籍を直訴した契約更改で、渡辺久信GMから「みんなが認める投手になってほしい」とハッパをかけられ、獅子のエースだった松坂大輔氏(本紙評論家)からも「本当の意味でエースと呼ばれるには物足りない。(去年は)完投もなかった。もっとやれる」と背中を押された。昨年のチームの完投数はわずか2。現実を受け止めオフにはフォームの改良に踏み切った。

 左足をがに股のように上げ、そのまま踏み出す「パッセ投法」に挑戦。フォームの無駄を省き、球速アップが狙いで今季平均球速は3キロアップして150キロに到達。リリースポイントまでに無駄な力が入らないから、スタミナも落ちない。9回2死。この試合の125球目で自己最速を1キロ更新する157キロを投じ、森から見逃し三振を奪った。元女房役を相手に4打数無安打。「最高です。球速は求めてるものなので、出たのは良かった」とうなずいた。

 開幕から無傷の3連勝でチームはロッテと並んで同率首位に浮上。「久々に投げ切ったけど、まだまだいける」。チームにとっても高橋にとっても、大きな意味を持つ1勝だった。(福井 亮太)

 ≪由伸相手に5勝2敗≫高橋(西)が山本(オ)に投げ勝ち、開幕3連勝をマーク。高橋と山本の先発対決は昨季8月2日以来9度目。前回はともに勝敗がつかなかったが、今回で高橋が5勝2敗、山本が2勝3敗となった。山本との先発対決で複数勝利は金子弌大(日)、今井(西)、ソフトバンク時代の二保、千賀もそれぞれ2勝しているが5勝は高橋だけ。

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