阪神・村上よ、現状に満足するな　中学時代の恩師がエール「常にもっと上を目指せ。教えたのはこれくらい」

セ・リーグ   阪神2－0中日 （ 2023年4月22日    バンテリンD ）

小学6年当時の村上

　中学時代の村上を指導した、阪神元外野手で智弁学園OBでもある庄田隆弘氏（43）が、教え子のプロ初勝利を喜び、当時の思い出をスポニチに語った。たった先発登板2試合で岡田阪神の「アレ」のキーマンにまで駆け上がった背番号41の素顔を明かしてくれた。

　淡路島にあるヤングリーグの「アイランドホークス」コーチ時代の教え子が、当時中学生の村上です。大エースでしたが、投げない時はショートやサードを守っていました。打撃もいいし、足も速く、何でも器用にこなす選手でした。

　村上がいい選手なのは分かりましたが、私も子供の指導を始めたばかりで、体も大きくないし、将来プロ野球選手になるなんて正直、思っていませんでした。智弁学園、そして阪神タイガースでも偶然、私の後輩になり、それは気になりますし、いつも応援していますよ。その智弁学園でも3年春に選抜甲子園の開幕戦で勝って、決勝戦でも村上のサヨナラ打で優勝した。その時もうれしかったですが、夢の続きがまだあったんですね。

　今もそうなのかな。普段は、のほほんとしているのですが、試合になると“オレに任せろ”というタイプ。オンとオフがはっきりしていましたね。私は村上を怒ったことが一度もない。ただ一つ“現状に満足するな”とだけはいつも言っていました。関西でトップに立ったら次は日本一。常にもっと上を目指せと…。教えたのはこれくらいです（笑い）。

　前回12日の巨人戦で7回を完全に抑えながら勝利投手になれなかった。周りからもいろいろなことを言われたと思う。でも、あのマウンドで満足しなかったから、今日もいい投球ができた。だから、まだまだ満足しないでほしい。次の登板が大事。やっとプロのスタートラインに立ったばかりですからね。